実は“初心者っぽい”と得をする説

ジェット☆ダイスケさんは、先の徳力メソッドの説明に続けて、こんなこともおっしゃっています。

徳力基彦『「普通」の人のためのSNSの教科書』(朝日新聞出版)
徳力基彦『「普通」の人のためのSNSの教科書』(朝日新聞出版)

「以前、ある学生起業家さんが『ネットでは、知らないフリをしていると、求めていたこと以上の情報が勝手に入って来るんですよ』と仰ってました。

●おっさんは本質的に無駄な議論と説教するのが大好き。
●ヲタやギークは専門分野の知識をひけらかしたがる。
●コミュニティには一定割合で揚げ足取りの好きな連中がいる。

という事を上手く利用してやれば良いのです。徳力メソッドでブログを書くと、上記のような方々が大勢寄って来て、はてブ(著者注:はてなブックマークのこと)でコメントしたり言及トラックバックしてきたりで、アッという間に多数のツッコミが入り、あらゆる間違いは訂正され、足りない知識は必要以上に補われます。

そして、被リンクも沢山得られてウマーなのです」(gajetdaisuke.comより「徳力メソッドというブログの書き方」)

ジェット☆ダイスケさんが分析してくれた「徳力メソッド」は(自分で言うのもなんですが)ビジネスパーソンに適した方法なのです。

SNSを「自分のためのメモ」として使うのも面白い

最後に、ぼくなりの「自分のためのメモ」の書き方を紹介します。ビジネス系のメディアのメールマガジンに登録しておけば、毎日のようにメールマガジン(日本経済新聞、日経ビジネス、東洋経済オンライン、ダイヤモンド・オンラインなど)が届きます。まずは、それを見て、ニュースのタイトルだけをチェックし、そのなかから興味のあるニュースを数本読みます。自分にとっていちばんおもしろかった記事を選んでメモをまとめ、ブログにアップするようにしています。同じ内容をFacebookやTwitterやNewsPicksのコメント欄にもアップします。

このニュースチェックからブログに書くところまでを、ぼくは朝、電車の通勤時間の1時間ほどで終わらせるようにしています。

ニュースメモを発信すると、同じニュースが気になっていた人がコメントをしてくれたり、ニュースに関係のある業界の人が情報を教えてくれたりします。「背景にはこういう問題もあって」「いや、じつはそれは違うんですよ」など、その道の人が教えてくれることはひじょうに勉強になります。単にニュースをインプットするより、はるかに記憶に残りやすくなりますし、理解が深まります。

ぼくにとってのニュースメモは、毎朝、「ミニ異業種交流会」をくりかえしているようなもので、気軽に意見交換、情報交換ができるのです。

写真=iStock.com

徳力 基彦(とくりき・もとひこ)
noteプロデューサー、ブロガー

1995年よりNTTにて法人営業やIR活動に従事した後、IT系コンサルティングファームや、アリエル・ネットワークでのブログを活用したマーケティング、PR業務に従事。2006年、アジャイルメディア・ネットワーク設立時からブロガーの一人として運営に参画。代表取締役社長や取締役CMOを歴任し、2019年6月の取締役退任後もアンバサダープログラムのアンバサダーとして、ソーシャルメディアの企業活用についての啓発活動を担当。note株式会社では、noteプロデューサーとして、ビジネスパーソンや企業におけるnoteやブログ、ソーシャルメディアの活用についてのサポートを行っている。