新型コロナウイルスの感染拡大により、多くの企業がリモートワークを始めました。通勤時間の削減など利点は多いものの、コミュニケーション不足で部下の管理が難しいなどデメリットもありますよね。そこで、上司がリモートワークで部下を支援するための7つのポイントを組織改革コンサルタントの吉田裕児さんに聞きました。

※本稿は吉田裕児『部下が変わる本当の叱り方』(明日香出版社)の一部を再編集したものです。

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※写真はイメージです(写真=iStock.com/whyframestudio)

①上司は現状を受け止めて安心安全な場を作る

リモートワークがはじまり、「部下が思ったように動いてくれない」とイライラしていませんか。

慣れないリモートワークをはじめたばかりだと、うまくいかないことばかりでフラストレーションが溜まります。しかし、現状を嘆いても部下を責めても何も変わりません。上司の仕事は目的・目標を達成するために部下を動かすことです。そのためには、まず部下が思ったように動いてくれない現状を受け止めます。そして、「部下を取り巻く環境がどうなっているか」「部下の心の状態がどうなっているか」をよく観察して、うまくいってないことをひとつひとつ直していきましょう。

もしかしたら、パソコンの操作がわからないのかもしれません。これは、ペットボトルの水を飲もうとしても飲めない幼い子供のようなものです。そんなときはオンラインで勉強会を開き、上司も部下も一緒になってマスターしていきましょう。

リモートワークになった場合でも、不安を取り除き安心させることが大切です。部下に「失敗OK、安心して取り組んでください」というサインを送りましょう。

一方上司は、リモートワークについて知ったかぶりをせずに、わからないことは素直に詳しい部下に聞いたり、オンラインでのコミュニケーションがよりうまくいくようなアイデアをメンバーから募集したりしてください。上司が問題を一生懸命に解決している姿に、部下は心を打たれ協力したくなります。