タイプ別に解説! 前頭葉型の人/側頭葉型の人

さて、自分の強みを活かすために、展望記憶を使う際のタイプ別の特徴を整理してみましょう。

「この時間に何かあったはず。何だっけ?」と思い出すことが多い、前頭葉型(存在想起型)の人は、予定を管理するときに、まず何時から何時までに作業するかを決めて内容を書く傾向があります。

例えば、「10時に駅ビルのカフェで○○会社の鈴木さんと打ち合わせ」という予定が入ったときに、頭の中では、「今日は10時に駅ビルのカフェだ。……で、誰に会うんだっけ?」というように、予定のタイミング→内容、という順番で思い出すはずです。手帳を見てみてください。

時間が先、内容が後という順番で書き込まれているのではないでしょうか。

一方、「これをするんだった。いつまでだっけ?」と思い出すことが多い、側頭葉型(内容想起型)の人の予定管理は、まず内容を書き入れると思います。期限は、「今日中」「今週中」というように書かれることが多いです。

先ほどの鈴木さんとの打ち合わせを思い出す場合は、「今日は鈴木さんに会って細かい話を詰める予定だ。えっと、9時だったか10時だったか……」と、内容→日時という順番で思い出すはずです。

手帳には、会う人の名前やイベント内容が先、時間が後という順番で書き込まれていませんか?

これはどちらが良い悪いということはありませんが、両者とも後に記憶していることが抜け落ちがちです。

予定の書き方を工夫してみよう

前頭葉型は内容が抜け落ちるので、時間には間に合うけれど、相手に会ったり打ち合わせが始まってから徐々に何を話すのかを思い出します。側頭葉型は時間が抜け落ちるので、打ち合わせの準備はできているけれど待ち合わせに遅刻してしまう。

こんなトラブルが生じやすいのです。

そこで、予定が入ったら、必ず後にくる情報を意識的に覚えるようにしましょう。

前頭葉型:「10時に鈴木さんと打ち合わせ」
側頭葉型:「鈴木さんと10時に打ち合わせ」

手帳に書くときに後にくる情報に○をつけたり、後にくる情報を声に出して覚えてみると、記憶の抜け落ちを防ぐことができます。