体験してみて「何も支障がない」と驚いた営業の権化

——リモートに苦手意識がある社員に対してはどんなフォローを行ったのでしょうか。

会社として行ったのは、インフラ整備やマニュアルづくり、コンプライアンス面ぐらいです。それ以外の部分では、若手社員が大いに貢献してくれているんですよ。彼らの中にはコロナ以前からプライベートでビデオ通話を使っていた者も多く、リモート営業も抵抗なく実践しています。ベテラン社員にはそれが刺激にもなっており、若手のデモンストレーションを見てやり方を学んだりしているようです。

もともと当社では社員同士の勉強会が活発です。導入以降も、リモート商談でお客様とどう向き合っていくかなど、自発的な勉強会がひんぱんに行われています。新しい試みに際して現場主導で進化していける、そうした土壌があるのは当社ならではの強みだと思います。

——導入から1カ月以上が経った今、菊地さんご自身の実感はいかがですか?

結論から言えば、リモートでも大きな支障がないことがわかりました。それが実証された1カ月だったなと思っています。営業の現場を見ていると、商談から契約までのスピードは上がっていますし、お客様にもご満足いただけています。「店舗が開いていないから相談できなくて困っていた」とおっしゃる方もいて、コロナの影響による保険ニーズの高まりを感じることもできました。

私が最初にリモートを体験したのは社内会議でのことでした。私自身も対面営業の権化でしたから(笑)、最初は苦手意識があったのですが、「慣れざるを得ない」と思ってやってみたら意外とスムーズで驚きましたね。リモートでもコミュニケーションには何ら問題がないのだと、身をもって知ることができました。最近はリモートでの採用面接も担当していますが、やはり大きな問題はないと実感しています。