共働き時代とはいえ、子育てを機に仕事を辞める女性はまだまだ後を絶ちません。作家の橘玲さんは、日本社会や会社にさまざまな問題があるとしつつも、これからの時代、女性のほうが仕事で有利になると断言。その理由とは――。

※本稿は橘玲『2億円と専業主婦』(マガジンハウス)の一部を再編集したものです。

※写真はイメージです(写真=iStock.com/metamorworks)

「人生100年時代」を迎えて、ファイナンシャルプランナーのなかには、「安心して老後を過ごすには退職時点で5000万円の貯蓄が必要」などと述べて、ハイリスクな金融商品への投資を勧誘するひとがいます。金融庁の「報告書問題」に端を発して、「65歳までに2000万円貯めなければならない」と大騒ぎになったりもしました。

しかしここで、60歳以降もそれまで培った知識や技能(プロフェッション)で年200万円の収入があり、80歳まで働きつづけられるとしましょう。そうすると(60歳から80歳までの)20年間で4000万円の収入を得て、老後は(81歳から100歳までの)20年間に縮まります。