入社時は同じだった給与に差が
年齢も入社年も学歴も同じなのに、男女の違いだけで給与に差がつく。そのような性別による賃金格差は、多くの企業で見られます。
統計データを見てみましょう。厚生労働省が毎年6月に実施している「賃金構造基本統計調査」です。
大学卒の男女を比較すると、入社時にはほとんど賃金に違いがありません。ところが、20代後半から男性の給与は高くなり、勤続年数が増えるにしたがって差はどんどん開いていきます(図表1)。
1990年ごろまで、女性の平均給与は「男性の60%前後」でした。この数十年で少しずつ賃金格差は縮まる傾向にありますが、現在でも男性の約75%にとどまっています。
このような格差は大企業、中小企業にかかわらず見られ、また日本だけに特徴的というわけではありません。