専門職でキャリアアップしていきたい

「法務という専門職でキャリアアップしていきたい。管理職になったからこそできる仕事もあって、今はそれがおもしろい」(安田さん)。「仕事とプライベート、それぞれに楽しさがあることが大事。そうすれば上手に切り替えができるし、どちらもがんばれると思います」(安藤さん)

テクノロジー・イノベーションセンター テクノロジー・イノベーション戦略室 栗山直子さん

ロールモデルとなる先輩たちの姿を見て「仕事と育児の両立に不安がなくなった」と語るのは、テクノロジー・イノベーションセンターの栗山直子さん。1年ほど前に結婚、自らやりたいと希望した仕事を任され、意欲的に取り組んでいるところだ。

入社5年めに女性リーダー育成研修に参加して、初めて長期的なキャリアプランを考えるようになったという。「自分のキャリアの責任を持つのは自分であることを学び、成果を出すことへの貪欲さが増してきました」と話す。管理職をめざす気持ちはまだ強くはないが、意識の変化がリーダーへのチャレンジにつながっていくのでは、と考えている。

育児支援制度や女性リーダー研修制度など、ダイキン工業の施策は一人ひとりが前向きに仕事に取り組めるよう後押しし、成長を促す原動力になっている。

育児支援カフェテリアプラン制度
子ども(小学6年生まで)の病気、残業、出張時に利用した外部サービス費用を会社が補助する制度。ベビーシッター利用、実家の親の支援を受けるための交通費、保育所の延長保育費用、病児保育施設利用料など、複数のメニューがある。子ども1人あたり年間20万円までだが、生後11カ月未満で復帰すると最大30万円、生後6カ月未満で復帰すると最大60万円と、早く復帰するほど支給額が増加する。
女性リーダー育成研修
若手女性社員を対象に、リーダーをめざす覚悟を持ち、自らの意識変革を目的とした研修。2012年から毎年実施し、部門から選抜された20代~30代半ばの若手女性約20人に対し7カ月で5回の集合研修を行う。ディスカッションやグループワークをとおして、リーダーシップについて考えたり、自己認識を深めたりするほか、ライフイベントを乗り越える意識を持つことが狙い。

撮影=水野浩志

田北 みずほ