意志力まで高まるメカニズム

中島輝『書くだけで人生が変わる 自己肯定感ノート』(SBクリエイティブ)

なぜ、「習慣トラッカー」が自己信頼感を高めるのか。それは、習慣化が形成されると条件反射のように無意識にやれるようになるからです。

あなたは、いつも自転車に乗るときに、乗るまでのプロセスを1つ1つ確認するでしょうか。確認しなくても、自然に乗りこなすことができているはずです。これは、習慣化が形成され、無意識的に条件反射で体が動いているからです。

習慣化にとってとても大切な脳の部位があります。それが前頭葉です。ここは人間の思考や感情を司っている部位です。つまり意志の力に関わっているのです。

意志力には大きな2つの特徴があります。

1.総量に限りがあり、起床後から意思決定を行っていくにつれ減少していく
2.仕事やプライベートでも同じ意志力が消費される

つまり、どうでもいいことに意志の力をとられていると、大事な場面で脳が体力切れを起こし、意志力を失ってしまうのです。

だから、「習慣トラッカー」で、習慣化したいことを書き出し、見て確認し、自分にとり入れる。このプロセスを行えば、どんどん習慣化したいことが無意識にできるようになり、次の習慣化させたい大切なことに意志力を使うことができます。

そのため、「習慣トラッカー」を続ければ続けるほど、習慣化がスムーズに行くのです。また、習慣化がスムーズになれば、スモールステップの原理がより強く働き、「できた!」という経験の連続が自信をもたらすのです。

楽しいことを優先する脳の性質を利用

「習慣トラッカー」は、できたものに自分で「○」を付けたり、色ペンでチェックしたり、マス目を塗りつぶしたり、楽しみながらできるという特徴もあります。

脳は楽しいと感じたことを優先しますから、習慣化がスムーズに進むのです。

「習慣トラッカー」で、できた実感を「見える化」すればするほど、その経験があなたの自信につながり、自己肯定感を大きく引き上げてくれるのです。