3.「仕事した感」による、生産性意識の欠如

たとえ会社がリモートワークを導入していても、あるいは災害が予想される日などに前もって総務部門が「不要・不急の出社は控えてください」と周知しようとも、皆満員電車で出社する。そこには「仕事した感」も働いていると言えるでしょう。

満員電車で通勤している時間。それ自体が価値を生んでいなくても、仕事している気にはなります。「満員電車で通勤しないと、仕事へのスイッチが入らない」と豪語する人も。もはや、日本の労働の一部として組み込まれてしまった通勤行為。それ自体を、仕事の一部と認識してしまっているきらいがあります。

しかし、このような「仕事した感」はきわめて危険です。

「とりあえず出社して、定時までそれらしく過ごしていればOK」

このような、生産性意識の欠如を蔓延させます。

4. 「見えない相手は信頼できない」マネジメントの問題

管理する側、すなわちマネジメントにも問題ありです。

「見えない相手(部下など)は信頼できない」
「とりあえず、そこにいてくれたほうが何かあったときに安心」

よって満員電車云々は関係なしに、とにかく毎朝決まった時間に出社することを良しとする(あるいは部下に強要する)。

この裏には、心理的な問題もありますが、仕事のやり方(業務プロセス)や成果をしっかりと定義していないマネジメントの問題も大いにあります。

個々の仕事の進め方や、成果物イメージ、あるいは報連相(報告・連絡・相談)のタイミングを上司と部下、あるいは同僚同士できちんと定義しておけば、毎日同じ時間や空間に顔を合わせていなくても仕事は十分進められます。

また、ビジネスチャット(Slack、Teamsなどが有名)などを使えば、どこにいようがチームメンバーそれぞれの都合のよいタイミングで、テキストで声をかけたり、情報共有や相談をすることもできます。満員電車で苦しんでいる、あるいは通勤を経てヘトヘトになっている状態に較べれば、明らかに生産性もモチベーションも高い状態で仕事ができる。きわめてヘルシーです。

仕事のやり方や成果があいまいなままというのは、マネジメントの怠慢とも言えるでしょう。ぜひ、ITツールの整備もあわせてこの機会に仕事を再定義して欲しいものです。満員電車問題のみならず、仕事の属人化、組織内の情報共有の問題など、さまざまな問題を発展的に解消できます。