※本稿は、荒木陽介『「お金を生む時間」のつくり方』(朝日新聞出版)の一部を再編集したものです。
「体験の総量」を増やして生産性を高める
前回の記事で紹介したように「最大化、現状維持、最小化、廃止」という4つの時間が色分けされて見える化されたスケジュール帳(私の場合は最大化=濃いオレンジ、現状維持=薄いオレンジ、最小化と廃止=灰色)を毎日眺めると、どうにか「最小化、廃止」の灰色を減らす方法はないか、と考えるようになります。
それで実際に減らせると、ゲームのように楽しくなってきて、生産的な時間の使い方が自然と身についてきます。つまり、もっとよくできないか、無駄を省けないか、と見直し続ける改善の癖がついてくるわけです。
もちろん、いったん「最大化、現状維持」のオレンジ色に塗って確保した時間でも、生産性が上がらなかったら廃止すべきです。
私が最大化している時間のひとつに「体験の総量を増やす時間」があります。そのためにお金も使っています。たとえば、投資仲間と情報交換をするための会合。人脈が太くなるし、情報が深くなるし、いいアイデアも出てくるので、最も生産的な体験だと思います。
ただ、同じ体験でもちゃんと工夫しないと、生産的にはなりません。逆に言うと、工夫しだいで生産性が2倍にも3倍にもなるのです。
私がそうした会合を主催するときには、こちらのメンバー、お相手(ゲスト)、お店という三拍子をそろえるようにしています。いいお店を選ぶだけでなく、会合で使おうと思ったお店には、3日連続で通って「顔」になるようにしています。