平日通学は周囲の理解が必須。背中を見て後に続く後輩も

平日は想定外なことが起こりがち、余裕をもつことが大事です。職場には事情をよく説明して応援してもらうこと。自分だけの学びにせず、職場や業務に知識をフィードバックすることもコツですね。学ぶ上司を見てMBA取得を考える後輩が出てきたのもプラスの影響だと思います。

週末の勉強は朝から登校したり、放課後に夜遅くまで居残るなど、集中できる学校を利用しています。グループワークもありますが、集まるのは難しいので、メールやチャットを駆使してやりとりする工夫も。クラスメートは経歴が多様でタフ。授業が終わった夜10時から飲みながら議論し、帰宅後夜中の2時まで課題をこなすこともよくあります。彼らとは、卒業後も良い関係が続きそうです。

▼キャリアの変遷
●新卒で株式会社ローソンに入社
●新人時代は経理部などに所属
●20代で結婚・出産、勤務を継続
●人事部に異動。女性リーダー育成研修などに参加部長職昇格
●子どもの高校卒業を機にCBSに入学
●ラストワンマイル事業本部に異動。
●MBA取得に向け、働きながら学業継続中
組織改革、人材育成、リーダー論など……学びが実務に役立っていることが多々あります
▼MBA 通学で卒業

日米の企業に勤め、異なるビジネス文化をもつ人々と働いてきたキャリアのなかで、経験則に頼るだけでなく、系統立った人材育成について学びたいと思いました。しかし当時の職場では仕事と学業の両立は無理。会社を辞めて大学院に通いたいと上司に相談したら「ビジネスの現場で専門知識を生かせる現役をめざすべき」と諭されて。職場にとどまり、人事部門へ異動。人事も専門的に学べるCBSに入学することにしました。

アクセンチュア株式会社人事部 シニア・マネジャー 東 由紀さん●CBSでMBA取得。ダイバーシティ分野での研究を評価され、自治体や企業向けの講演など社外でも活躍中。

すべての面で優先順位を重視。時間を制する者が学びを制す

修士課程の2年目で転職と同時に研究論文に取り組むなか、時間調整が限界に。在宅勤務ができ、働き方がフレキシブルなアクセンチュアだからこそ乗り切れました。忙しい日常に学びの時間を入れるわけですから、完璧をめざさず優先順位に重きを置きました。

私の場合は家事をカット。業者に頼むなどプライオリティーを下げました。さらに重要なのが同期生。時間が重なり取りたい授業が取れないこともあり、履修計画に情報が必須でした。シラバスではわからない、課題の重さなどの詳細を情報交換できていたからこそ、工夫ができた。通信教育やオンラインもありますが、プロフェッショナルで志が高く、問題意識がある社外人脈を持てることが、無理をしてでも通学することの価値ではないでしょうか。