40歳でGAFAの部長に転職した寺澤伸洋さんが、社会人として最も成長をしたのは20代半ば~30代前半だったそうです。ロジカルさ、分析力、行動力、どれにおいてもハイレベルなスキルを求められる会社への転職を成功させた寺澤さんが考える「人材育成」とは――。

※本稿は、寺澤 伸洋『40歳でGAFAの部長に転職した僕が20代で学んだ思考法』(KADOKAWA)の一部を抜粋したものです。

キーボードのうえに初心者マーク、手前にマウス
写真=iStock.com/SB
※写真はイメージです

「作業ロボット化」させてはならない

この話は僕が隣のチームの新入社員の女性と一緒に仕事をしたときの話です。当時の彼女はあまり仕事の内容自体に興味がないというか、言われたことだけを言われたようにやっていた感じでした。

僕「なんで、このサイトの更新作業をやってるの?」

後輩「やれって言われたからです」

僕「ああ、僕の言う『なんで』っていうのは、『何を目的にして』って意味だったよ。わかりにくい表現でごめん。

ちなみに、このサイトのユーザーはどんな意見を言ってるの?」

後輩「さあ。知りません。それ、私、関係ないですし」

僕「関係なくはないでしょ。このサイトの更新作業なんだから」

後輩「でも、更新しろと言われてるだけなんで」

と、こんな会話が日常茶飯事だったのです。

目的もわからずに手だけ動かしてるなんて、作業ロボットみたいだな。そう思いながらも、隣のチームの話にクビを突っ込むのもなんだし、彼女もいつか変わるかな……と見守っていました。

でも、半年間ほどこの状態が続いたところで、さすがにこのままではダメだと感じ、同じ部署、同年代の同僚とふたりで『後輩を伸ばすぞプロジェクト』を発足したのです。