唇の動きによって、顔のたるみは解消する
姿勢に加えて、もちろん表情筋もリフトアップにおいては重要。ポイントとなるのは唇。
「唇の端が下がっていれば卑屈に見えるし、上がっていれば笑顔に見える。顔の表情は唇で表現されているんです。顔の筋肉図を見てください。頬やアゴなどすべての筋肉が唇を起点に放射状についていることがわかります。つまり唇をうまく利用すれば表情筋を引き締めることができるのです。リフトアップという言葉から誤解されがちなのですが、顔が引き締まるというのは、皮膚が上がっていることではなく、頭蓋骨に皮膚がきちんと張り付いている状態です。無理に持ち上げようとすると余った皮膚が結局は落ちて、たるみになってしまう。顔のマッサージも、肉をたたいて柔らかくするようなもので、むくみが取れたり、筋肉を動かしやすくはなりますが、皮膚がゆるみやすくもなるのです。上げるのではなく、筋肉を意識して、常にテンションをかけることが引き締めにおいては重要です」
日常生活の習慣ひとつで、フェイスラインが見違える!
「マッサージに行くと一時的には肩コリが和らぎますが、すぐに元に戻ってしまいますよね。これは凝った状態を脳が記憶しているため、体を元に戻そうとするからです。たるまないための姿勢も同じで、常に正しい位置を意識して、脳に記憶させることが重要です」
逆にたるまない姿勢をマスターすれば、日常生活のなかでフェイスラインは引き締まっていく。では、どのような姿勢がいいのだろう。
つま先を床に擦ることで、正しい重心をマスターして
「足の指で地面をしっかりつかめるつま先重心にするために、骨盤の下を前に出して、お尻の穴を締める。さらに胸を張って肩甲骨が下がった状態が、たるまない正しい姿勢です。感覚をつかむコツをお教えします。まずは椅子に浅く腰かけて、片方の足を前に軽く蹴り出して、つま先で床を擦るように足を元の位置に戻します。もう片方も同じようにしたら、1度座り直す。こうすると自然と背筋が伸びるので、あとは胸を張れば肩甲骨は下がって首も長く見えます。この感覚を覚えておけば、立ったときも正しい姿勢を取りやすくなります。姿勢が正しくなると、目が開きやすくなるという人もいます。デスクワークをするときは、必ずこの動作をすると、たるみにくくなりますよ」