※本稿は、柴田重信『脂肪を落としたければ、食べる時間を変えなさい』(講談社+α新書)の一部を再編集したものです。
運動は体内時計のリズムに合わせると効果的
脂肪を燃やしてやせるには、運動量を増やすことと同時に、筋肉をつけることも重要になります。筋肉はエネルギーを燃やすエンジンなので、筋肉が大きくなればそれだけエネルギーもたくさん燃やせるのです。
運動によって動かすことができる骨格筋は、日々、筋肉を増やす「合成」と、筋肉を減らす「分解」をくり返しています。この合成と分解のバランスがとれていると、筋肉の量は維持されますが、分解する量が合成する量を上回ると筋肉はやせ、反対に合成が分解を上回ると筋肉は大きくなっていきます。
筋肉は加齢とともにやせていく傾向がありますが、日ごろ運動習慣があり、タンパク質をしっかりとっていると、筋肉のやせは予防できるだけでなく、さらに筋肉をつけることも可能です。
こうした骨格筋の合成と分解をくり返すリズムは、体内時計でコントロールされており、日中の活動期に合成され、夜間の非活動期に分解されるというリズムをもっています。
筋肉を増やすための運動も、この体内時計のリズムに合わせ、活動期に行うと効果が出やすいと考えられています。
朝は筋肉の減少を防ぎ、夕方は筋肉を増やす
さらにきめ細かく見ていくと、いくつかの研究から、筋肉を増やす目的の筋トレをする場合は、体温も代謝も高まっている夕方が適し、筋肉がやせていくのを予防する筋トレは朝がいいとわかっています。
筋肉をつけて機敏に動きまわりたいという人は夕方に、加齢などによる筋肉の減少を防ぐには、朝の時間帯を選ぶとよいかもしれません。