女性は面倒見が良すぎる?
これは男性が女性リーダーを見ての評価ではなく、女性リーダーが自身をそう振り返っているコメントであり、われわれがコンサルティング現場において、実際多数の女性経営者、女性管理職から聞く言葉でもある。
どうやら、部下の仕事を綿密に“見て”あげる、助言してあげる、細かくやり方を指南する、のが女性リーダーであり、ダメな部下、思い通りに成長してこない部下、何度言っても間違う部下も見捨てないらしい。
今回はこの「面倒見」について考えていこうと思う。
結論、女性の特徴とされるこの面倒見の良さは、使い方を間違えると組織パフォーマンスは低下する。しかし正しく用いることによって、部下の成長を促進する重要な要素になる。
面倒見の良さで部下は成長するか
昨今、部下側に「良い上司は?」と問う場合、
「業務に一緒に取り組んでくれる」
「いつでも相談に乗ってくれる」
「自分の意見や考えに耳を傾けてくれる」
こんなところが、上位を占めている。
どれも“面倒見”に該当するリーダーの資質だが、これらが本当に部下の成長を促進し、組織パフォーマンスを上げることに寄与するだろうか。
残念ながら、回答はNoだ。まず、「成長」というものを定義するところから考えていこう。成長とは何か?
それは今までできなかったことができるようになること、と定義できる。こう定義すると、成長のステップは、
できない⇒できるための方法を考える
その方法を反復継続する
となる。