百貨店の専門コーナーを味方につける

今の自分にジャストなスーツを選ぶ上手なコツはあるのだろうか? 高橋さん自身が行うパーソナルスタイリングなどで、実際に伝えている方法を教えていただいた。

「まずは、百貨店の専門コーナーを味方につけること。そして、そこの店員さんと仲良くなることです。こんなものが欲しい、こんな予定で何を着れば……というときに相談できるプロがいるのは、とても心強いこと。最近は店員さんに話しかけられることに苦手意識を持つ方が多いと聞きますが、相手はファッションのプロです。具体的に質問して、的確なアドバイスをもらいましょう。そして、さらにアップグレードしたいときには、パーソナルスタイリングなどのカウンセリングを受けるのもひとつの手。自分ひとりだと思い込みで同じようなものを選んでしまいがちですが、ふさわしい仕事服は、実は“いつもは選ばないもの”に隠れていたりする。そこをプロに発掘してもらい、仕事服を更新してみることも大切です」

収入に対する割合でスーツの価格を決めるという、明快な方法。今まで「高いほうが素敵に見える」「安く買えたらラッキー」と思い込んでいた仕事服のセレクト基準が明確になったのでは?

▼スーツの適正価格は月収の20%がベスト。
身の丈に合った着こなしが、仕事のセンスに直結します
髙橋みどり(たかはし・みどり)
イメージングディレクター
バーニーズ ニューヨークの宣伝部GMをはじめ、エストネーションの立ち上げなどを経て、現在は株式会社Oens代表。数々のブランディングやプロデュース、著書も話題に。
 

戸野塚かおる(とのつか・かおる)
スタイリスト
女性ファッション誌で人気のスタイリスト。ラグジュアリーで洗練されたスタイリングに定評があり、女っぷりのいい人柄と丁寧な仕事で、スタッフからの信頼も厚い。
 

千吉良恵子(ちぎら・けいこ)
ヘア&メイクアップアーティスト
美容誌からファッション誌、広告撮影や化粧品アドバイザーまで幅広く活躍中。繊細かつ透明感のあるメイクテクニックで、数多くの女優やモデルからも指名多数。
 

イラスト=miya 写真=iStock.com