自分の企画を通しやすくするには
自分の企画を通しやすくするには、どの役員に実力があるかを見極める必要があります。それを知るには、最終的には、役員層との距離の近さが大事になってきます。
スポンサーシップで引き上げるのは裏を返せば、そこに論功行賞の力学が働いています。つまり、「引き上げてやるからオレのために働けよ」ということです。論功行賞が組織のルールとなっていれば、上司は味方を得たいので、優秀な女性にも重要な情報が流れます。
こうした組織の暗黙のルールは、日本も外国も関係がありません。アメリカ人はロジカルだから暗黙のルールがないだろうと思うかもしれませんが、それは間違いです。日本以上の派閥社会が存在しています。上司が引き抜かれたら部下ごといなくなる社会です。
一般社員は役員層に近くないので、実力派の役員を見極めるのが難しいかもしれません。
1つ、企画を頑張って通そうとしてくれる役員を見つける方法があります。任期があと1年に迫っている役員に狙いを付けるのです。もうすぐ任期が終わる役員は、最後に一花咲かせたいと考えているか、もう一つ上を狙っている人です。だから、けしかけやすいわけです。これも政治の世界です。
物事は政治的に決まっていくので、それをフェアではないと言っても仕方がありません。男女に関係なく、組織の動きは「良い・悪い」「正しい・正しくない」という軸で捉えるのではなく、ポリティカルなものとして考え、察知するのが正解です。
構成=Top Communication 写真=iStock.com