1本の電話でメールラリーを打ち切る
処理するメールの数を減らす方法
メールに時間を奪われないために、まず気をつけるべきは、処理する時間帯を決めてしまうこと。「受信するたび五月雨式に反応するのは非効率。私は朝、昼、夕方それぞれ30分以内と決めて、それ以外は通知もオフにしています」と清水氏。
メールを書くスピードを上げる方法として、自分がよく使うフレーズや固有名詞をユーザー辞書に登録しておく方法がある。多くの人が取り入れているだろうが、清水氏にならって徹底的にカスタマイズしてみよう。例えば「よろ」という読み方だけでも、最もシンプルな「よろしくお願いします」から丁寧な「引き続きどうぞよろしくお願いいたします」まで6パターンものフレーズを登録。さらに、英文の頻出フレーズも登録し、その都度入力する手間を省いてスペルミス防止にも役立てている。
最も効果的なのは、そもそも処理の必要なメールの数自体を減らすこと。受信すること自体は避けられなくても、返信すべきメールを選別することはできる。その1つの方法として、「CCはまとめてざっと目を通すだけでいい」と濱田氏は言う。「後で必要になったら探して詳しく読めば十分です」。
こうして気をつけていても、相手が時間のロスに鈍感な人だと、何往復もメールの「ラリー」を繰り返す羽目に陥りがちだ。セミナー講師をすることの多い濱田氏は、主催側の丁寧すぎるやりとりにしばしば閉口するという。「お昼はお弁当をご用意するということでよろしいでしょうか?」というメールにOKの返信をしても、次に「アレルギーなどはありませんか?」などと聞いてくる。あっという間に激しいラリーの応戦になってしまう。「そんなときは電話でまとめて用件を聞く。メール3~4通分ぐらいが一気に済みます」。
電話のほか、ショートメッセージとの併用もお勧めだ。三木氏の会社ではLINEの法人向けサービスを導入し、添付ファイルがないやりとりはLINEで完結させている。「おかげでメールの量は大幅に削減できました」。メールだけに頼らないのが、メールを効率よく使いこなすコツともいえる。
手間なし、最速、効果抜群の「リアル手書き」資料
老眼が入った役員は、目がチカチカする
まずは社内向けの資料について考えてみよう。「やたらとカラフルにしたり、グラフを立体的につくったりしますが、そうした『演出』は一切不要。やめても誰も文句は言いません」と清水氏は言う。むしろ、あまりに凝った資料は目がチカチカして役員クラスには不評だという。パワポを使うとつい凝りがちだが、外資系企業の中には、パワポ禁止の動きもあるそうだ。