必ず、お線香をあげさせてもらう
後援会の会合などの案内は、郵送でなく、なるべく一軒一軒持参する。あいさつだけで帰るのではなく、お茶飲み話に付き合い、その人のこと、地域のことをくわしく把握するように心がける。家に行けば、その人の趣味、家族構成、親戚すじ、地域社会との関係性(PTA・消防団・地域活動)、仲間の多い人か少ない人かもわかる。
お盆と彼岸に近い時期は、必ず仏壇にお線香をあげさせてもらう。先祖の仏壇にあいさつしてくれた人に、誰も悪い印象は持たないからだ。NHK『鶴瓶の家族に乾杯』で笑福亭鶴瓶氏が見ず知らずの人の家に上がった折に、仏壇があると必ず手を合わせている対応と同じだ。訪問先が留守の場合には、必ず名刺に一筆添えて、玄関かポストに入れておく。
紹介の順序を、絶対に間違えない
議員の間では、当選回数、同期の場合は年齢順が序列であり、会合では紹介の順列になる。相手が市町村議会の議員でも、国会議員でも、これを間違うと相手の面子をつぶしてしまい、へそを曲げられる。こじれると、その修復に時間がかかるから大変だ。
それぞれの議員の地元では、とにかくその議員を立てることが必要だ。「○○議員のおかげです」と、ことあるごとに謝意を伝える。同じ地域に複数の議員が立っている場合、互いにライバル感が強いので、発言する際はとりわけ注意したい。
上座ではなく、下座の人からお酌する
支持者をつくるための宴席でお酌をする際には、上座の人ではなく、下座の末席に座っている人から回るようにする。上座から下座に下がるのではなく、下座の末席に座る人の心理を踏まえて行動することが重要だ。これは政治の世界だけでなく、ビジネスをはじめ、一般社会でも有益な指摘だ。
次に重要なのは、絶対に人を飛ばしてお酌をしないことだ。飛びとびにお酌をしていると、それを必ず見ている人がいるからだ。時間がかかっても、となり、またそのとなりと移って行くことが肝心だ。また、酔っぱらって批判する人や絡む人には、目を見てよく話を聞くようにする。秘書が自分の席に着くころには、お開きとなることもよくあるという。