花王 コーポレートコミュニケーション部門 企画グループ
大谷純子
さん 44歳 転職1回

転職後にカルチャーショック。周りの力を借りて一歩ずつ前進

「転職した直後は、『早まったかな?』と思いました。前職とはカルチャーが違いすぎて」

大谷純子さん

笑いながら、当時を振り返る大谷さん。20代は大手マスコミで海外ドキュメンタリー制作に携わっていた。やりがいの大きい仕事だったが、労働時間は長く、生活はハード。「いったん生活を変えてみよう」と花王に転職した。未経験の業界だったが、真摯(しんし)なものづくりの姿勢に惹かれたという。

「私の使命は、企業理念を海外の社員に伝え、事業のサポートをすること。中途入社の私に、周りからは“お手並み拝見”という空気も伝わってきました。ただ、文化の違う相手にどう伝えればいいかということは、マスコミの仕事で経験済み。一つ一つ積み上げて、認めてもらえるようになりました」

一番苦しいときに踏ん張れたのは、入社からお世話になったリーダーのおかげだという。「私の強みを理解してくれて、より進めやすい環境をつくってくれました。仕事をするうえで私が大事にしているのは、周りの人の力をたくさん借りること。そして自分も周りへの協力を惜しまないことです」

今は経営戦略に関わる仕事を兼務し、社長とともに現場をまわる。

「2018年は花王の新しいメッセージの浸透・実践というミッションもあり、今からワクワクしています」

▼大谷さんの幸福度の変化
22歳:海外ドキュメンタリー番組の取材を通じて人生の師を得る 100%↑
38歳:花王に転職。当初は企業風土になじめず自分の選択に後悔 -20%↓
40歳:企画グループに異動。経営サポート部門も兼務 60%↑

(文=池田純子 撮影=遠藤素子)