USビジネスユニットを率いるラモナ・セケイラさんは、2人の子どもを育てながら仕事にやりがいをもって挑戦してきた。「私が仕事を楽しめば子どももそれを感じて家族がハッピーになる」というセケイラさんからのメッセージ。

セケイラさんは2015年に、世界的な製薬会社であるイーライリリーから武田薬品工業に移り、USビジネスユニットのプレジデントに就任。全米をまとめる責任の重さはいかほどかと思うが、「挑戦の機会に恵まれ、すごく楽しんでいる」と溌溂(はつらつ)としている。

武田薬品工業 USビジネスユニット プレジデント ラモナ・セケイラ●トロント大学で分子遺伝学と分子生物学を修め、マックマスター大学でMBAを取得。イーライリリーにて20年以上活躍後、2015年より現職。

2016年は炎症性腸疾患の薬と抗うつ剤をアメリカ市場に投入した。

「患者さんにとって最大の価値を提供するため、古い製品のリソースを2つの新製品に振り向けました。よい成果が出ています」

常に変化する市場に合わせ資源を再分配するのはセケイラさんの重要な役割だ。加えて人材育成にも力を入れる。

「私のリーダーシップチームは男女半々で、非常に多様性があります。今は若手にフォーカスし、早期にポテンシャルの高い人材を見つけ、成長を促しています」

大学時代、セケイラさんは分子遺伝学と分子生物学を修め、その後にMBAを取得している。

「サイエンスはすごく好きでしたが、人と人との関係やビジネスに興味がわいたのです。サイエンスへの情熱とビジネスへの情熱を掛け合わせると、製薬会社はとてもよい選択でした」

製薬会社にMRとして入社。最初はそれで十分満足だった。将来、夫になるだろう人と地元で暮らすのが理想だった。昇進話も引っ越しを伴えば断った。