メディア対応させる社員の条件とは?
【井田】社長とか経営陣じゃなくて、一般の社員に取材の申し込みが来たときは、どういう人を選ぶようにしてる?
【小谷】ちゃんとした人だよね。
【横山】どこに出しても恥ずかしくない人。
【福山】その人が「会社の顔」になるから。
【鈴鹿】そうなると限られてきて、いつも同じ顔ぶれになっちゃうけどね。私が選ぶのは、自分の発言が世の中でどんなふうに受け止められるかを客観的に判断できる人。それができる人は取材の回数も多いし、そのたびに磨かれてどんどん受け答えがうまくなる。
【井田】話す力が同じくらいなら、美男美女のほうがいいのかな?
【鈴鹿】うーん、いくら容姿端麗でも声が極端に聞き取りにくいとか、話すテンポに独特の間があるような人はテレビ向きじゃないかも。やっぱり大事なのは全体的な清潔感だと思う。それからうちの会社は平均年齢が高いので、若い人を出すようにしてる。おじさんばっかりだと思われたくないから。
【井田】そのへんは会社や媒体にもよるのかな。逆に貫禄のある人が求められる場合もあるよね。うちはあえて老人を出すようにしています。
【横山】うちの会社には広報の担当者が異動になってもいいように、「スター社員リスト」というものがあるんですよ。「この人は1対1のインタビューには強いけど、大勢の前でのプレゼンは下手」とか特徴も細かく書いてある。
【鈴鹿】すごい。社員もまさかそんなリストがあるとは思わないでしょうね。
【小谷】記者さんとの相性も含めて、「駒を動かす」ような感覚ですよね。この場合はこの人、みたいに。場数を踏ませて育てていくという意味では、タレントの育成と同じじゃないかな。