大学を卒業して20年。さて……
この数十年、女を取り巻く価値観は非常に流動的だ。過去のフレームワークに過剰適応して自分を固めてきてしまったオンナは、新しく待ち構えるフレームワークを前にした時、自分を見失い、言葉を失う。たとえ今後どんなフレームワークがやってこようとも、どんなチャンスやチャレンジに見舞われようとも、状況に応じて柔軟に自分を仕切り直せる“準備”があるオンナなら、生き残れるのかもしれない。
私は「アラ」のつかないフォー、正真正銘の40越えオンナだけれども、大学卒業以来これまでの20年が、ちょうど終わった。ではこれからの20年をどう熟成させるか、酸っぱくするのかそれとも綺麗に熟成させるのか。オンもオフもひっくるめて(いや、人生も生活もシームレスなのにオンオフとは何なのか。それ自体がもう捨てられるフレームワーク、いわばオワコンである)、オンナの熟成はひとえに私たち次第なのだ。これまでこんな細々とした、奇矯なコラムをご愛読していただいた皆様には感謝の念しかない。
フリーライター/コラムニスト。1973年京都生まれ、神奈川育ち。乙女座B型。執筆歴15年。分野は教育・子育て、グローバル政治経済、デザインその他の雑食性。 Webメディア、新聞雑誌、テレビ・ラジオなどにて執筆・出演多数、政府広報誌や行政白書にも参加する。好物は美味いものと美しいもの、刺さる言葉の数々。悩みは加齢に伴うオッサン化問題。