お金のことは難しく考えがちですが、このように、1万円、1年、10年、といったキリのいい数字でイメージすれば、ぐっと身近になってくるはずです。

「先取り貯蓄」を始めるなら、簡単な方法がベスト。もし勤務先に「財形貯蓄」という制度があれば、担当部署に申し込むだけで、毎月の給料から天引きしてもらえます。「財形貯蓄」の制度がなければ、給与振込口座のある銀行で「積立預金」を申し込みましょう。このとき、金利のことを考える必要はありません。何より、元本が安全確実に、着々と増えていくことが大切。迷わず早くスタートすることが、貯金を増やす最大の秘訣です。

まとまったお金は繰り上げ返済を優先

ある程度まとまった貯金を持っている人は、少しでも有利な方法を検討したいもの。このときも、目の前の金利ではなく、10年先、20年先を考えましょう。

住宅ローンがある人は、貯金するよりローン返済が優先です。そのローンの返済が終わるとき、あなたは何歳になっているでしょうか? もし期間35年のローンを35歳のときに借りたローンなら、返済終了時には70歳。40歳のときなら、返済終了は75歳です。遅くとも65歳までには返済が終わるように、「期間短縮型」という方法で繰り上げ返済するのがお勧めです(http://woman.president.jp/articles/-/320)。

たとえば、金利2%で3000万円の住宅ローンを借りている人が、10年後に100万円を繰り上げ返済した場合、返済期間は1年4カ月短くなって、将来、支払うはずの利息は約63万円減らせます。どれだけ利息を減らせるかは、残りの返済期間や借入金利によって違いますが、早く実行するほど、また、借入金利が高いほど、繰り上げ返済の効果は大きくなります。

超低金利とはいえ、ローン金利は預金金利よりはるかに高いので、貯金するよりローンを返したほうが有利です。住宅ローンに限らず自動車ローンなどがある人は、金利の高いものから返していきましょう。