今の自分にたどり着くまでに、みんないろいろな選択を経ているはず

今の自分にたどり着くまでに、誰でもいろいろな選択を経ているはずです。当然のことながら、自分が比較対象にしている人も、いろいろな選択をしてきたはずでしょう。

かつては、その選択の違いによって生じた差は、そこまであからさまに見えたりはしませんでした。しかしいまは、くっきりと可視化され、ソーシャルネットワークを通じて流れてきます。ということは、その結果の差に打ちひしがれてしまうのは、無理もない話なのかもしれません。

いろいろな状況に置かれているのが当たり前な世代だからこそ、もしかしたら「ちょっとした選択を間違ってしまった」と、勝手に思い込んでしまうのかもしれません。冒頭の女性の発言をうなずいて聞いていた、別の女性(似たような年齢で、管理職ではない)は、こう言葉を続けました。

「結局、『成功したー!』っていう人の投稿を見ていると、変な気分になると同時に自分が否定されている気分になるんですよ。私にもこういう人生があったのかなと思いつつ、だとしたら、どこで間違ってしまったのかなって」

「他人と比較して成長する」というステージはそろそろ終わるべき

さて、この話に別に結論はありません。正解もありません。ただ、一定のキャリアを重ねてきた人たちは、そろそろ“他人との比較をすることで成長を目指す”というステージを終えるべきなのかもしれないと、私は考えます。

そうでないと、自分自身の今までを否定しなくてはならなくなってしまうこともある。それよりも、いまの自分の延長線上に、自分らしい未来予想図を描き、それに足りないパーツを埋めていくという作業をするほうが、より建設的なのではないかと。これはあくまで一つの提案に過ぎませんが。