“2年以内”が勝負!
長時間労働是正に関しては、小室淑恵さん(ワーク・ライフバランス代表取締役社長)が10年にわたって取り組まれていますが、小室さんは産業競争力会議で、私は一億総活躍国民会議で、強く提言してきました。
「働き方改革」を柱に据えると安倍総理が強く発言をするようになったのは、今年の1月からです。
働き方改革とは「同一労働同一賃金」「定年延長」「長時間労働是正」です。ほかの政府の会議の委員の方に聞いても、一億会議が働き方改革については、「一番踏み込んでいる」ということでした。
小室さんとは互いに情報交換し、ほかの会議との温度差もわかるので、非常に勉強になりました。もちろんほかの委員の提言にも「長時間労働是正」は入っているのですが、具体的に「法改正」を「2年以内にやらないと少子化対策としての効果は薄い」と踏み込んで発言したのは、小室さんと私だけだと思います。
閣僚にとっての会議は山のようにありますが、日程が重なるので、最後のほうでは前日に私が一億で発言し、翌日は小室さんが産業競争力会議で発言し、と毎日同じ提言を会議の主要メンバー(閣僚)に聞いてもらうこととなりました。
最終的に長時間労働是正の部分には「三六協定における時間外労働規制の在り方について、再検討を行う」と記載されました。検討開始は工程表によると2016年となっています。
また小室淑恵さんによれば「昨年の日本再興戦略には、総論に半ページ割いてもらうのがやっとだった『働き方改革』について、今回、なんと!! P24~P25に1ページ以上割いて」いるということで、政府の「働き方改革」への取り組みが本気度を増していることがわかります。
「政治は言葉」とロビイイングの先輩が教えてくれたのですが、言葉や順序、分量などが重要なのは、このプランに沿って「予算」の争奪が始まるからです。