88%が効果を実感
リクルートホールディングスは、リモートワーク導入前の2015年に実証実験を行っています。参加者に事前事後アンケートを実施し、リモートワークの効果・課題を明確化、改善したうえで本格導入を進めるためです。
「ワークライフバランスの実現」「新しい働き方の実現」「健康保持」など、参加者の88%がリモートワークの効果を実感していることがわかりました。
また会社へのロイヤリティも上がりました。「家族や友人に対しても働くことを勧められる」の項目で12.3ptの上昇。現在の会社で働き続けたい、また近しい人にも勧められるという意味で、人材戦略としても効果的です。
これだけの効果が出せたのには、「まずは振り切ってやってみた」ことが大きいでしょう。週1回などの導入はよくありますが、「出社制限」までして、週1、2回しか会社に来ないようにさせる。これは大きな賭けです。
しかし振り切った結果、「リモートワークはもうやめられません」という声がアンケートで多数出ているのだそうです。
リモートワークが食わず嫌いになっている人こそ、まずやってみる! が重要。しかし、運用については「きっちりと決めず、問題点をあぶり出しながら柔軟に見直しをしていくこと」が必要です。
少子化ジャーナリスト、作家、相模女子大客員教授
東京生まれ、慶応義塾大学文学部社会学専攻卒。婚活、妊活、女子など女性たちのキーワードについて発信する。山田昌弘中央大学教授とともに「婚活」を提唱。婚活ブームを起こす。女性のライフプラン、ライフスタイル、キャリア、男女共同参画、女性活用、不妊治療、ワークライフバランス、ダイバーシティなどがテーマ。講演、テレビ出演多数。経産省「女性が輝く社会のあり方研究会」委員。1億総活躍会議民間議員。著書に『女子と就活』(中公新書ラクレ)、共著に『妊活バイブル 晩婚・少子化時代に生きる女のライフプランニング』(講談社+α新書)など。最新刊1月5日発売『専業主夫になりたい男たち』(ポプラ新書)。