「制度があっても使われない」問題

とまあ、こんな話をすると「外資系だからね」「最先端だからね」と言われてしまいますが、日本の会社でもITの力で働き方を変えることができるのではないか?

これが今回の働き方コンソーシアムのトライアルです。

参加パートナー企業は広島県庁、KDDI、日産自動車です。Googleのシステムを使っていない企業も参加しています。自社の中にすでにITのシステムはある。しかし運用面の煩雑さや文化の側面から、「全く利用されていなかった」ということも少なくない。例をあげれば「在宅勤務」です。在宅勤務の制度が整備されていても「使わない」のが日本。それは「会社に長くいる人が頑張っている」とみられがちな文化。運用ルールが使いづらく、在宅勤務の成果と評価が目えにくいことなどが原因です。

日本では「柔軟な働き方」の制度があっても実施している企業がEUに比べると少なく、「法を上回る育児休暇制度」は27.2%、「フレックスタイム」は24.4%、在宅勤務制度にいたってはわずか4%でした。いずれもイギリス、オランダ、スウェーデンでは5割から8割近くまでの運用があります。特に在宅勤務は目立って実施されていません。