都市部の「育休退園」は少数派

私が代表を務める保育園を考える親の会の調査冊子『100都市保育力充実度チェック』によれば、育児休業中の上の子の在園についての自治体の対応は図のようになっています(「100都市」は、首都圏の主要市区と全国の政令指定都市)。

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育児休業中の上の子の在園の可否(2014年度)

100自治体のうち86自治体、つまり86%が年齢にかかわらず上の子の在園を認めています。認める期間は、下の子が1歳になった年度末までが最多でした。法定の育児休業期間経過後に下の子が4月入園し親が職場復帰できるという想定になっています。1歳までとしている自治体も、入園できなかった場合には一定期間延長できる規定になっているところが多数でした。

一方で、話題の所沢市のように上の子が3歳未満の場合は退園としているところも5自治体ありました。5歳未満、2歳未満というところも各1自治体ずつありますが、このような自治体は、少数派です。

これは2014年度の数字ですが、新制度後に育休中の上の子についての規定を変更したところがどの程度あるのか、それは「広げる」変化か、「狭める」変化か、保育園を考える親の会でもまだ調査中です。