さらに、育児休業給付金が180日間は50%から67%に引き上げられたことや、女性の活躍推進に優れた上場企業を選定する「なでしこ銘柄」の創設などを取り上げ、政府の取り組みを紹介している。

しかしながら、手放しでは評価していない。まず、武田薬品に初の外国人COOとして就任したフランス人のクリストフ・ウェバー氏の「自分のチームに女性がいないのは今回が初めてだ」という言葉を引用して、日本の企業での女性管理職率が先進国でも極めて低いことを指摘。

その理由の1つとして、日本の企業文化が男性中心のものであるとし、それが女性の受け入れを阻害していると述べている。その男女格差については、2014年11月27日掲載のウェブ誌、ディプロマットの記事が詳しく伝えている。

記事は世界経済フォーラムによる世界の男女格差に関するリポートの2014年版(Global Gender Gap Report 2014)を基に書かれているが、日本の男女格差でのランキングは恐ろしく低い。リポートは、142ヶ国での、健康・教育・経済・政治の分野における男女の格差を調査したもの。日本は104位で、アジア各国のなかでも最下位グループに属している。

トップ5は、男女平等を推し進めることで知られた北欧の国々が占めているが、9位にフィリピン、ニュージーランドが13位、オーストラリアが24位、続いてモンゴルが42位。シンガポール、ラオス、タイがそれぞれ59位から61位、スリランカで79位となっている。