放課後の二重保育が必要な場合も

フルタイムで働いていて、勤務地が遠い場合など、学童保育から子どもが帰ってくる時間には親が帰宅できない家庭もあります。そういうときは、遅くまで預かってくれる公共の施設や、民間の学童保育、ファミリーサポートセンターやシッターさんを併用することになります。放課後の二重保育は、子どもたちへの負担も家計への負担も重くなりがち。しかし、数年すればお留守番ができる年齢になります。ここは正念場だと思ってがんばってください。

二重保育を頼む施設が近くにない、経済的にも難しいという場合は、学童保育終了後、ひとりでもしくは子どもだけで留守番させることになります。くれぐれも事故のないように、家族でルールを決めておきましょう。「学童から帰ってきたら、ひとりで出掛けない」「来客が来てもドアを開けない」「子どもだけで火を使わない」などは、言い聞かせておきたいことです。

最後に、都市部では放課後に英語やスポーツなどさまざまな習い事をさせてくれる民間の学童保育も多数出てきています。学校まで迎えに来てくれて、家まで送ってくれるサービス付きの場合や、21時などの遅い時間まで預かってくれる、夕食も出してくれるなど、いたれりつくせりのサービスも。ただし、学童保育といっても、公的な補助金などを受けずに運営されている場合が多いので、月額数万~10万円程度かかるようです。

子どもの放課後の居場所に関心を持って

さて、あなたはどんな放課後を選びますか? 子どもが自分らしく豊かな時間が過ごせて、親が安心して働けるような信頼できる場が、近くでみつかりますように。

そして、子どもが通いはじめたら預けっぱなしにしないで、親が子どもが通っている場所に関心を持ってほしいと思います。学校の保護者会のあとなど、時間があるときには迎えに行って、どんな場所で毎日過ごしているのか、どんな友達と仲がいいのか、指導員や先生と話すと、自分がいない放課後の時間を子どもたちがどう過ごしているのか、知ることができます。

また、できるだけ保護者会やイベントに参加して、親同士のネットワークを作るのも大事なこと。子どもがけんかしたときや何かトラブルがあったときにも、父母のネットワークで乗り切れることも多くあります。働く親同士、助け合ったり、愚痴を言い合う仲間ができるのもいいものです。そういうネットワークは、子どもの心の安定や成長に、そして親自身のこれからの人生にもきっといい影響を与えてくれるはずです。

フリーライター 生島典子(いくしま・のりこ)
投資信託の運用会社、出版社勤務を経て独立し、2004年よりライター・編集者として活動。子育て、家計、住まい、働き方などが主な執筆テーマ。好きなことは、出産と住宅ローン。3人の子どもを助産院で出産した経験あり