保険料は今後も無理なく払える範囲で

さて、最初に優子さんが考えていたような「死亡保険金が多くて、満期保険金もあって、貯金がわりになる」ような保険に入ろうと思えば、毎月の保険料は莫大な額になってしまいます。死亡保険金を増やしたければ、貯蓄性を求めるのはやめて、保険料の安い定期保険を利用するのが現実的でしょう。

共働きのときは高額の保険料を払えたとしても、もし子どもが生まれて優子さんの収入が途切れることがあれば、その保険料を払うのが難しくなるかもしれません。でも、そんなときに貯蓄性の高い保険を解約すると、解約返戻金はそれまで払った保険料より大幅に低くなってしまいます。

これからは、マイホーム資金や子どもの進学資金など、必要なお金があれこれと出てきます。保険料に払うお金はなるべく少なくして、その分、貯金をできるだけ増やすのが得策。保険ショップに相談に行くなら、そんな基本姿勢をハッキリ伝えて、本当に必要な保険だけ選ぶようにするのがおすすめです。

マネージャーナリスト 有山典子(ありやま・みちこ)
証券系シンクタンク勤務後、専業主婦を経て出版社に再就職。ビジネス書籍や経済誌の編集に携わる。マネー誌「マネープラス」「マネージャパン」編集長を経て独立、フリーでビジネス誌や単行本の編集・執筆を行っている。ファイナンシャルプランナーの資格も持つ。