ベビーシッター6人体制

出産から1カ月足らずで仕事に復帰すると、おっぱいが張りますから1日数回、自転車で自宅まで戻って授乳しました。あとはベビーシッターを6人お願いして乗り切りました。新生児は神経を使うのでシッターさんのコンディションを考えると1人に見てもらえるのは3時間まで。朝から夜まで見てもらうとなると3人は必要で、ローテーションを組むと6人。月に60万円かかったこともありました。高収入の社長だからできたんだと思うでしょ。でも当時の年収は600万円くらい。お金があったからシッターを頼んだわけではありません。自分の時間を買うために徹底的につぎ込んだんです。

手放せない仕事道具:手帳とスマホ。スケジュール管理はアナログ派。手帳には子どもの学校のお便りなどもはさんでいる。

いろんなシッターさんが子どもの面倒を見てくれるのもいいですよ。若い人とかおばあちゃんとか、歌のうまい人、お遊戯のうまい人。子どもはたくさんの世界観に触れられるから、私が1人でべったり付いているより絶対にいい。家に帰ったら子どもはお腹いっぱいになっているし、お風呂に入れてもらってきれいになっているから、すぐに「おやすみ」って一緒に寝られます。

働く女性には、もっとお金を使う方法を多様に検討することをお勧めします。小さい子どもがいるから美容院にも行けないという人がいますが、お金払って2時間どこかに預けたらいいんです。子どもが泣いて可哀そうって言うけど、小学6年生になったうちの子も、昔の旅行の写真を見せて「このときホテルにあなたを預けてレストランに行ってたんだよ」と言うと、「へぇー」って感じです。もちろん、成長した今は何でも覚えていますけどね。

Top communication=構成 的野弘路=撮影