勇気をもってチャレンジする
今はまだ独身なので家事や育児に時間をとられませんが、Yelpでは多くの女性が結婚して子どもを産み、子育てしながら働いています。私が理想とする女性たちはみんな結婚して子どもがいます。だから私にもそういう働き方はできると考えています。子どもができたからと働く時間を減らすのでなく、もっともっとたくさん働くつもりです。
私は「結婚する気はないのか」「子どもをつくらないのか」と質問されることがよくあります。おそらく男性のエグゼクティブたちは「ワーク・ライフ・バランスはどうとっているか?」といった質問を受けたことはないでしょう。女性のエグゼクティブは、欧米であってもそのように特別な目で見られます。
日本でも、これから多くの女性エグゼクティブが登用されるでしょう。そのためには20代30代のうちから彼女たちのポテンシャルを見抜き、どんどん引き上げていくことが重要です。女性が女性を引き上げるだけでなく、男性も将来性のある女性を引き上げる。そしてスウェーデンのように、男女とも積極的に育児休暇がとれるような社会や企業へとみんなで変えていく努力も必要です。
しかし最も大切なのは、働く女性たちの意識です。女性が社会や企業で活躍していくには、「女性初の○○……」と言われるチャレンジがたくさんあります。そのときにためらいは禁物。失敗を恐れずに、勇気をもってぶつかっていく。より大きな仕事、よりやりがいのある仕事をめざして働く女性は、誰もが乗り越えていくことなのです。
構成=伊田欣司 撮影=向井 渉