子どもに「してはいけないこと」をどう伝えればいいか。脅しや罰ではなく、境界線とその結果に一貫性をもたせて話すことで、子供は何が求められているかを理解するという。幼児教育専門家のアリッサ・キャンベルさん、ローレン・ストーブルさんが書いた『子どもの感情を育てる本 0歳からはじめる』(多賀谷正子訳、かんき出版)より、紹介する――。(第2回)
屋外で子供と遊んでいる母親
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境界線を伝えることは、期待を伝えること

境界線を引くのは私たちの仕事です。その境界線を押してみて、本当に境界線があるのか、その境界線は自分にとって安全なものなのかを確かめるのが子どもの仕事。境界線とは壁を設けるものではなく、入り口を設けるものです。

境界線は個人の力に関するものです。自分が喜んで受け入れられるものは何かを示すものであり、それにともなう結果があるからこそ機能します。境界線を破るとどうなるかを知らせるから、うまくいくのです。結果は境界線と直接結びついています。

境界線:ママを叩いてはいけないよ。
結果:もし叩いたら、ママは安全な場所に移動するからね。

境界線はあなたのガイドラインを示すもので、結果があるからこそ強制力が生まれます。私の近くにいたいなら私を叩いてはいけない、ということです。一方、脅しは他者に力で上回る、あるいは他者をコントロールすることです。相手を操って、自分がしてほしいことをさせるときに使われます。脅しは身体的、情緒的な安全を脅かすものです。

脅し:もしママを叩いたら、お尻をたたくよ。
脅し:もしママを叩いたら、私は悲しいし、もうあなたとは口もきかない。
脅し:もしママを叩いたら、あとでパン屋さんに行ったとき、ドーナツを買ってあげない。

脅しは罰の仲間です。

境界線について覚えておくべき大切なことは、境界線をはっきりさせ、その結果を明確に伝えれば、相手に対する期待を伝えられる、ということです。

脅しはこの方程式にはあてはまりません。どこに境界線があるのかを知り、それを破ろうとしたときの結果を知れば、そのあとどうなるかがわかります。

境界線について話す前に、私たちはこう言うことにしています。「私はあなたに怒っているわけじゃない。あなたは問題を起こしているわけじゃない」。そう言ってから境界線の話をするようにしています。