「怠けている」と、職場で理解を得られないことも
【第3の壁】慢性疲労症候群を知らない医師が多い
地域の一般病院でこの疾患を専門的に診られる医師はまだ限られており、専門外来へのアクセスが課題です。実際の医療現場で私が医師たちと話す中でも、慢性疲労症候群の診断基準が十分に共有されていないと感じることがあります。
そのため、「年齢のせいです」「自律神経失調症では」という説明で何年も過ごしてきた患者さんの話も珍しくありません。Dさん(50代・男性)は、発症から6年間にわたり「更年期障害」と診断されていました。そして専門外来を受診して初めて「慢性疲労症候群」という言葉に出会い、「自分の症状に名前があったんだ」と涙が出た、と話しています。
こうして、発症から診断まで長い時間がかかる患者さんがいます。
その間、患者さんは「自分の症状を信じてもらえない」という孤独な戦いを続けることになります。周囲の人や家族にも「怠けている」と思われ、職場では理解を得られず、最終的に仕事を失う方も少なくありません。
疲労が長引き生活に支障がある場合は、まず医療機関で貧血、甲状腺疾患、睡眠障害などを評価してもらい、必要に応じて慢性疲労症候群の専門外来につなげてもらうことが大切です。
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