疲れが中々とれないときは、何を疑うといいか。医師の古賀智裕さんは「長引く倦怠感や睡眠障害は、ただの疲れやすい体質ではなく、神経系・免疫系の病気の可能性がある。しかも通常の検査では異常が見つからず、病院でも見逃されてしまうことが多い」という――。
※本稿は、古賀智裕『科学でわかった疲労の正体』(SBクリエイティブ)の一部を再編集したものです。
疲れが病気だと医学が認めている
「疲れって病気なの?」――ちょっと意外に思われた方も多いかもしれません。
しかし、これは医学の世界ではきちんと認められた事実なのです。
この病気の名前は、「慢性疲労症候群」といいます。
正式には「筋痛性脳脊髄炎(ME=Myalgic Encephalomyelitis)/慢性疲労症候群(CFS=Chronic Fatigue Syndrome)」と呼ばれ、「ME/CFS」と略されます。
「ME」には「筋肉の痛み(Myalgic)」と「脳・脊髄の炎症(Encephalomyelitis)」という2つの意味が込められており、「CFS」は「慢性疲労症候群(Chronic Fatigue Syndrome)」を指します。
この名称が表すように、この病気が単なる「疲れ」ではなく、神経系・免疫系の疾患ということを示しています。
慢性疲労症候群は、日本国内だけでも約37万人が罹患していると推計されており、これは乳がんの患者数とほぼ同じ。決して珍しい病気ではありません。
もしかしたらあなたが抱えている疲労も、慢性疲労症候群という病気の可能性があります。

