「何がわからないのか」わからないのが問題
しかし、実際に現場に出て仕事をする中で、あのとき言われたことの本当の意味が、だんだんわかるようになってきました。
それは、わからないこと自体が悪いのではなく、「何がわからないのか」を相手に伝えられないことが問題だということです。
たとえば、「指示が雑だからわかりません」と言われても、相手はどう答えていいかわかりません。「何が、どの程度わからないのか」が見えないからです。
結果として、「で、何がわからないの?」という会話になり、話が前に進まなくなります。
まず、理解の範囲を示す
わからなくていいのです。ただし、どこまでがわかっていて、どこからがわからないのか、質問される相手の立場に立って明確に示す必要があるということです。
たとえば、
「○○については理解できていますが、△△の部分がわかりません」
「○○という理解で進めようと思っていますが、合っていますか」
このように、自分の理解を言葉にする。これだけで、相手の反応は大きく変わります。
「○○までは合っている。△△はこうだよ」
と、ピンポイントで補足してもらえるようになります。
逆に、単に「わかりません」とだけ言われると、相手は一から説明し直す必要が出てきます。
それは、相手にとっても大きな負担になるのです。
「合意形成」で認識のズレを埋める
作業指示を受けた際、それを実行するに当たって、最終的に相手との間に「合意形成」が必要となります。
「こういう理解で進めますが、問題ありませんか」
「この前提で作業を進めていいですか」
こうした確認をすることで、相手は安心します。「ちゃんと理解しているな」「勝手に進めていないな」と感じるからです。
上司や先輩は、自分の説明が完璧ではないことはわかっています。それでも、部下やメンバーが、理解が曖昧なまま作業を進めてしまうことを一番心配しています。
だから合意形成にはある程度、時間をかけてかまいません。
確認をし、認識のズレをなくしてから進める。このひと手間が、後の手戻りを大きく減らします。


