若い顧客と高齢者舎も同時に重要視する
掲げた重点戦略は、「子育て世代ニーズ対応による顧客支持の獲得」「ドミナント戦略をベースとしたHOP経済圏の拡大」「生産性改善も含むコスト構造改革の推進」の3つだ。
平和堂は2030年のありたい姿として、「従来のお客様支持をさらに高めながら、子育て世代の支持もより一層高める」と明記している。
ここで重要なのは、「若い世代へのシフト」ではない。高齢者を含む既存顧客との関係を維持しながら、次世代の主要顧客となる30代・40代の子育て世代との接点を強化することだ。
そのために平和堂が進めるのが、店舗改革、商品改革、デジタル活用、金融サービス、地域サービスを一体化した「HOP経済圏」の構築だ。
フレンドマート今堅田店に見る戦略
その考え方を象徴するのが、2025年10月に開業したフレンドマート今堅田店。一見すると普通の食品スーパーに見える。しかし、この出店には平和堂の将来戦略が凝縮されている。同店はアル・プラザ堅田から北へ約1キロの場所に立地する。通常であれば既存店との競合を懸念する距離だ。しかし平和堂はあえて出店した。
それ自体が、ドミナント強化への強い意志を示す。堅田エリアは京都市への通勤者も多く、比較的若いファミリー層が集積する地域。平和堂は大型店だけでなく、日常使いしやすい食品スーパーを配置することで、生活圏全体での利用頻度を高めようとしている。

