雨の日は「マンホール」「鉄格子のふた」に注意
以前の記事(第3回)で、高齢者の転倒の多くは自宅内で発生しているというお話をしましたが、もちろん屋外にも転倒の危険因子はたくさんあります。
滑りやすい場所や段差など、いわば「危険スポット」は数多く存在しますが、すべてに注意を向けるのは現実的ではありません。そこでここでは、つい見落としがちな転倒につながりやすいポイントに絞ってお伝えします。
まず特に注意したいのが、雨の日の外出です。道路や建物の床が濡れて滑りやすくなるのは、誰もが想像できるでしょう。晴れている日にはあまり危険を感じない次のような場所も、雨の日には一気に危険度が増します。
【雨の日の要注意スポット】
・マンホールのふたの上
・グレーチング(側溝の上に設置されている鉄製の格子状のふた)
これらは金属製のため、濡れると非常によく滑ります。「横断歩道を渡るとき、マンホールに足を乗せてツルッと滑りそうになった」「杖をついて歩いていたら、杖先がマンホールの上で滑ってヒヤッとした」などのような経験がある方も多いのではないでしょうか。
入り口マット、床のビニール、エスカレーター…店内も危険
スーパーやコンビニなどの店内も、油断できません。
【店内の危険スポット】
・入り口付近のマットがめくれている
・野菜や花の葉っぱが床に落ちている
・ビニール包装の商品が滑りやすい状態で落ちている
特に雨の日は、靴底が濡れたまま店内に入るため、「ちょっとした物」でもつまずきやすく、滑りやすくなります。エレベーターやエスカレーター周辺のグレーチングが濡れているといったケースもあり、足元への注意が欠かせません。
車で買い物に行く場合も、ちょっとした瞬間に注意です。「買い物袋を持って急いで車に戻ろうとしたら、車止めに気づかず、つまずきそうになった」などという場面は、日常の中で意外と起こりがちです。駐車場の車止め、側溝、雨で見えにくくなった段差などでつまずくリスクがあるので、足元に気を配るようにしてください。
雨の日は、いつも通りに歩くこと自体がリスクになる日です。「一歩出す前に、足元を一瞬見る」、「金属のふたや濡れた場所は、できるだけ避ける」「『大丈夫だろう』と思わず、少し慎重に動く」など、ほんの一拍の意識が、転倒を防ぐ大きな助けになります。