※本稿は、木谷 将志『世界が認めた神リカバリー』(サンマーク出版)の一部を再編集したものです。
股関節は「身体のエンジン」である
まず最初にはっきりと、結論からお伝えしておこう。
股関節こそ、身体のエンジンである。
私はそう思っている。
エンジンである股関節がうまく動かないと、全身のどこもうまく動かない。
早く疲労回復をしたい、痛みや不調をなくしたい。
そう思うのならば、まず初めにアプローチすべきは、エンジンである股関節だ。
股関節がスムーズに動かせるようにメンテナンスすれば、疲労がたまらない身体へと近づいていくはず。逆に言えば、股関節がつまっていると、「なんだか疲れが抜けない」という状態が続くことになる。
放置すると不定愁訴の原因になることもある。
身体の疲労を取って、前よりも元気な状態にリカバリーするためには、股関節まわりのトリートメントが絶対に欠かせないのだ。
その状態は、「自転車のペダル」をイメージするとよくわかる。
正常で健康な股関節は、油を差したばかりの自転車のペダル。
乗り手はラクラク漕げるし、まったく疲れない。
スピードも面白いように出るものだ。
反対に、錆びついたペダルは漕いでも重たく、なかなか前に進まない。乗り手は不快で疲れるばかり。
そんな錆びて重たい自転車の究極形が「腰痛」や「肩こり」だ。
つまっているのは股関節なのに、影響はほかの場所へと波及する。
そこまで深刻化する前に食い止めたい。
ちなみにあなたは、左記のような行動に思い当たる節はないだろうか?
股関節がつまりやすい人の特徴を挙げておこう。
股関節は人体で「最大の関節」
【股関節がつまりやすい人の特徴】
□ 運動不足気味である
□ 歩幅が狭い
□ デスクワークなど座る姿勢が多い
□ ずっと座っていると下半身に疲れが出る
□ 足をよく組む
□ 反り腰の姿勢になりやすい
□ 猫背の姿勢になりやすい
□ 筋トレが好き
そもそも「股関節」とは何か。
その特徴について説明しておきたい。
股関節とは、両足の付け根に位置する「人体最大の関節」。
ほかの関節よりも大きい理由は、人間が立ったり歩いたりする際に身体を支える、という重要な役割を担っているからだ。
股関節はあらゆる動作の起点となり、まるで人体の「司令塔」のような存在である。
人が動くときにはまず股関節が動き出し、その動きが連鎖的に末端の関節へと伝わっていく。
つまり、股関節は単にエネルギーを生み出すだけではない。それを全身へと伝達する力をも備えているということだ。
まさに、私が股関節を「エンジン」と呼ぶ理由がここにある。