調べない限り情報は手に入らない

「介護に関する情報はとにかく“知らない”ことが多い。情報を取りに行かない限り、誰も教えてくれません。問題に直面したときに初めて知ることも多く、『これを知っておけばよかった』という後悔の声もよく聞きます。特に行政のサービスは自分で調べて申請なり手続きをしないと、受けることができません。知らないと損をすることもたくさんあるんです」

太田差惠子『ひとりでも大丈夫! 私らしく生きるための「自分介護」』(PHP研究所)
太田差惠子『ひとりでも大丈夫! 私らしく生きるための「自分介護」』(PHP研究所)

たとえば、単身高齢者向けの緊急通報システム。ボタンひとつでつながり、緊急時に対応してもらえるシステムだが、自治体によっては無料あるいは低額で利用できるという。

65歳以上であれば、一度地域包括支援センターを訪れてみてはどうか。さまざまな情報を入手できるはずだ。

「一部の社会福祉協議会では、頼れる親族のいないシニア向けに死後準備などの総合的な支援を行っています。2027年には国の制度として『終身サポート』が始まる予定です。

ひとり暮らしのシニアの日常生活支援や身元保証、死後事務など、無料や低額の行政サービスも今後増えていくでしょう。また、高齢者施設にも種類があって、サービス内容や入居条件もさまざま。興味と関心をもって調べない限り、情報は手に入りません。

まずは“知る”こと。そこから自分介護は始まります」

吉田 潮(よしだ・うしお)
ライター

1972年生まれ。千葉県船橋市出身。法政大学法学部政治学科卒業後、編集プロダクション勤務を経て、2001年よりフリーランスに。医療、健康、下ネタ、テレビ、社会全般など幅広く執筆。2010年4月より『週刊新潮』にて「TVふうーん録」の連載開始。2016年9月より東京新聞の放送芸能欄のコラム「風向計」の連載開始。テレビ「週刊フジテレビ批評」「Live News イット!」(ともにフジテレビ)のコメンテーターもたまに務める。

太田 差惠子(おおた・さえこ)
介護・暮らしジャーナリスト

京都市生まれ。1993年頃より老親介護の現場を取材。「遠距離介護」「高齢者住宅」「仕事と介護の両立」などの情報を発信。AFP(日本FP協会)の資格も持ち「介護とお金」にも詳しい。一方、1996年遠距離介護の情報交換場のNPO法人を立ち上げて子世代支援(~2023)。著書に『親が倒れた!親の入院・介護ですぐやること・考えること・お金のこと 第4版』『高齢者施設 お金・選び方・入居の流れがわかる本 第3版』(以上翔泳社)『遠距離介護で自滅しない選択』(日本経済新聞出版)『知っトク介護 弱った親と自分を守る お金とおトクなサービス超入門第2版』(共著、KADOKAWA)など。