NISA口座を変更する手順は?デメリットやタイミングについても解説
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NISA口座は1人1口座しか保有できないが、年に一度だけ金融機関の変更ができる。

今使っているNISA口座に対して「ポイントが貯まらない」「投資したい銘柄に投資できない」など不満を持っている場合はぜひ口座変更を検討してみよう。

本記事ではNISA口座の変更手順と、変更する際に把握しておくべきデメリットやタイミングも併せて解説していく。

NISA口座の変更先としておすすめの証券会社の紹介もするので、どの証券会社で始めるべきか迷っている人も参考にしてみよう。

NISA口座の変更は、最低数週間〜1か月ほど必要であるため、スケジュールに余裕を持って早めに行おう。

目次

  1. NISA口座の金融機関を変更する方法・手順
    1. STEP1. 変更先の金融機関で口座を開設する
    2. STEP2. 変更前の金融機関にNISA口座変更を申し出る
    3. STEP3. 変更先の金融機関に必要書類を提出する
    4. STEP4. 変更先の金融機関の書類審査と税務署の確認が完了するまで待つ
  2. 変更先のNISA口座を選ぶ際の注意点
    1. 銀行よりも証券会社を選ぼう
    2. 対面証券よりも大手ネット証券がおすすめ
  3. NISA口座を変更するデメリット3選
    1. 保有している商品は移管できない
    2. 口座の移行期間中は投資できない
    3. 口座変更のタイミングが限定されている
  4. NISA口座を変更するメリット2選
    1. 手数料の削減や投資機会の拡大が期待できる
    2. お得なNISA口座開設キャンペーンを利用できる
  5. NISA口座を変更するおすすめのタイミングは?
  6. 新NISAの口座変更でよくある質問

NISA口座の金融機関を変更する方法・手順

新NISA口座を変更する手順

ここではNISA口座の金融機関を変更するにはどういった手順で進めるべきかについて説明する。

例として楽天証券で保有しているNISA口座をSBI証券に変更する方法を、実際の画面とともに解説する。

STEP1. 変更先の金融機関で口座を開設する

まずはNISA口座の変更先で口座開設をしよう。変更の手続き前に口座を開設しておくとスムーズに始められるだろう。

ここでは例として、ネット証券総合口座数No.1のSBI証券に口座を変更すると仮定する。

新NISAはSBI証券で始めよう

SBI証券は新NISAでの取り扱い銘柄数も多く、クレカ積立にも対応しておりポイントサービスが充実している。

\数種類のポイントから選べる/

STEP2. 変更前の金融機関にNISA口座変更を申し出る

口座開設を完了したら、変更前の金融機関にNISA口座変更を申し出る。まずはブラウザ上でマイページにログインしよう。

楽天証券ログイン画面

ログイン後、メニューから「NISA」を選択すると、楽天証券の場合は以下のような画面に移る。

楽天証券メニュー

右上の「・・・」をクリックし、「NISA口座申込 / 受付状況」に進むと、画面をスクロール後以下のように「他の金融機関へNISA口座を移す」というリンクをクリックする。

楽天証券_移管画面

ここまで操作すると楽天証券から「勘定廃止通知書」(または「非課税口座廃止通知書」)が発行される。

STEP3. 変更先の金融機関に必要書類を提出する

必要書類が揃ったら、以下3点を変更先の口座(SBI証券)に返送しよう。

必要書類
  • 「勘定廃止通知書」または「非課税口座廃止通知書」
  • 「非課税口座開設届出書」
  • 本人確認書類およびマイナンバーを確認できる個人番号記載書類

「勘定廃止通知書」または「非課税口座廃止通知書」は現在保有している口座から発行される。「非課税口座開設届出書」はSTEP1の乗り換え先で口座開設をする際に発行されるものだ。

既に変更先の口座(SBI証券)でマイナンバーを提出済みの場合は、本人確認書類およびマイナンバーを確認できる個人番号記載書類の提出が不要だが、提出を行っていない場合は「個人番号カード」もしくは「マイナンバー通知カード」と「免許証」の提出が必要だ。

STEP4. 変更先の金融機関の書類審査と税務署の確認が完了するまで待つ

変更先の金融機関での本人確認書類等の書類審査や、税務署での確認が完了するとNISA口座の変更は完了する。

完了後はメールでお知らせが届くため、チェックしておこう。

変更先のNISA口座を選ぶ際の注意点

変更先のNISA口座を選ぶ際には、銀行ではなく証券会社、特にネット証券を選んでおくと、手数料や商品の数などの観点から満足できるだろう。

NISA口座の変更は年に一度だけなので、口座の開設先は慎重に選ぼう。

ここからは、それぞれの注意点を詳しく解説する。

銀行よりも証券会社を選ぼう

NISA口座は、銀行よりも対応商品数や手数料の面で優れている証券会社を選ぼう。

金融機関ごとのNISA口座の特徴は以下の表の通りだ。

  NISA対応商品 手数料 クレジット
カード積立
最低
積立金額
注文方法
株式・ETF 投資信託 つみたて
投資枠
成長投資枠
(株式)
成長投資枠
(投資信託)
ネット証券
充実

充実
無料
基本的に
無料

基本的に
無料

多くが取扱あり

100円〜
オンライン
対面証券
充実

少ない
無料
基本的に
有料

基本的に
有料
×
取扱なし

1,000円程度〜
オンライン・電話・店舗
ネット銀行 ×
取扱なし

少ない
無料 ×
取扱なし

基本的に
有料
×
取扱なし

1,000円程度〜
オンライン
銀行
(店舗あり)
×
取扱なし

少ない
無料 ×
取扱なし

基本的に
有料
×
取扱なし

1,000円程度〜
オンライン・電話・店舗
※2024年5月15日時点

銀行でもNISA口座は開設できるが、証券会社と比較して取引できる商品が限定されている点が大きなデメリットだ。

証券会社では株式やETF、投資信託といった幅広い商品の取引が可能だが、銀行では投資信託しか取引できない。

さらに、取り扱いのある投資信託の銘柄数も証券会社(特にネット証券)が充実している。

豊富な選択肢の中から最適な投資先を選ぶためにも、NISA口座は証券会社で開設することをおすすめする。

対面証券よりも大手ネット証券がおすすめ

新NISAは、証券会社の中でも対面証券よりも取引手数料が無料の場合が多い大手ネット証券がおすすめだ。

ネット証券は成長投資枠の取引においても国内株式や米国株式、投資信託の取引手数料が無料の場合が多いが、対面証券は数百円〜数千円の手数料が取引ごとにかかってしまう。

また、取引完了まで時間がかかる点も対面証券のデメリットだ。

特に新NISAの成長投資枠で株式投資をする場合は、1秒ごとに多くの取引がされているため、窓口や電話で担当者を通して注文する方法ではスピーディに取引ができず、投資のチャンスを逃したり意図しない高い価格で購入してしまう可能性がある。

一方、ネット証券は全ての取引がネット上で完結する場合がほとんどで、取引完了までのスピードも速い。どうしても担当者に相談しながら取引したい場合以外は、ネット証券を選ぶのが良いだろう。

NISA口座を変更するデメリット3選

NISA口座の変更にはデメリットもある。デメリットは主に以下の3つだ。

特にNISA口座では口座自体の変更は可能だが、現在保有している商品の移管ができない点には注意しよう。 ここからはそれぞれのデメリットについて詳しく解説する。

保有している商品は移管できない

NISA口座を変更する際は、保有している商品の移管はできない。変更前の口座で保有していた商品は移管されず、元の金融機関で保有される。

そのため、同じ商品を新しい金融機関のNISA口座でも保有したい場合は、変更前の口座で保有している商品を一度売却して現金化し、新しい口座で再度購入する手間が発生する。

その際、移管元や移管先の金融機関によっては、商品の売却手数料や買付手数料がかかってしまう。コストを抑えたいなら、以下の表を参考に売買手数料が無料の金融機関に移管することがおすすめだ。

▼各商品の売買手数料比較
  SBI証券 楽天証券 マネックス
証券
auカブコム
証券
松井証券
国内株式 無料 無料 無料 無料 無料
米国株式 無料 無料 実質無料 無料 無料
海外株式
(米国株以外)
約定代金の0.26%〜
(銘柄によって異なる)
約定代金の0.275%〜
(銘柄によって異なる)
実質無料 - -
単元未満株 無料 無料 実質無料 実質無料 -
投資信託 無料 無料 無料 無料 無料
国内ETF・REIT 無料 無料 無料 無料 無料
米国ETF 無料 無料 実質無料 無料 無料

口座の移行期間中は投資できない

NISA口座を変更するには、現在利用している金融機関と新しく開設する変更先の金融機関の両方で申請をしなければならない。

NISA口座の変更は新しい金融機関と税務署両方で審査があるため、最低でも数週間〜1か月ほど必要だ。

変更手続きをしてから金融機関の手続き完了までは、NISA口座が利用できないため、もし投資機会があったとしても逃してしまう。

NISAの口座変更をするときは、新しい金融機関で取引ができるようになるまでにある程度の期間がかかることを認識して、タイミングを慎重に考えよう。

口座変更のタイミングが限定されている

NISA口座は、変更したい年の前年10月1日〜翌年9月30日の間でしか口座変更手続きができず、そのタイミングを逃すと翌年まで口座開設ができない。

口座を変更するタイミング

また、変更したい年に一度でもNISAで買い付けをしていた場合もその年の変更はできないため、10月以降に変更手続きを行って翌年から新たな口座で取引を行うこととなる。

NISA口座の変更を考えている場合は、変更できるタイミングを把握し、忘れずにスケジュールに登録しておこう。

NISA口座を変更するメリット2選

ここではNISA口座を変更するメリットを2つ紹介する。口座変更をすべきか迷っている人は確認しておこう。

手数料の削減や投資機会の拡大が期待できる

NISA口座は金融機関によって取り扱い商品の充実度に大きな差がある。

例えば、銀行でNISA口座を開設した場合は投資信託へしか投資ができないが、証券会社であれば投資信託以外にも株式やETFへ投資することができる。

運用を始めたばかりであれば、選べる商品の幅が狭いことに対して、それほど不便さを感じないかもしれない。

ネット証券でNISA口座を開設しておけば、毎月投資信託の積み立てをしながら、タイミングを見計らって株を購入するといった柔軟な運用も可能だ。

\取扱商品が豊富!/

お得なNISA口座開設キャンペーンを利用できる

金融機関によってはNISA口座開設キャンペーンやプログラムを用意しているため、口座変更によってキャッシュバックなどをもらえることもメリットだ。

2024年5月現在、主要ネット証券会社で行っているNISA口座開設キャンペーンは以下の通りだ。それぞれ期間限定なので、このチャンスを逃さず利用しよう。

▼主要ネット証券会社のNISA口座開設キャンペーン
証券会社 キャンペーン名 内容
SBI証券 【NISAはSBIでGO!
キャンペーン】
■キャンペーン期間
<キャンペーン1,2>終了
<キャンペーン3>
【紹介者】紹介期間:2024/3/1(金)~2024/5/17(金)
【被紹介者】総合口座開設期間:2024年3月1日(金)~2024年5月17日(金)NISA口座開設期間:2024年3月1日(金)~2024年5月31日(金)
■内容
<キャンペーン3>
紹介専用URLから紹介したご家族やお友達が総合口座&NISA口座を開設すると最大9,000円相当のギフトポイントがもらえる
楽天証券 NISAデビュー
応援キャンペーン
■キャンペーン期間
<エントリー期間>2024年4月1日(月)~2024年5月31日(金)
<NISA口座申込>2024年4月1日(月)~2024年5月31日(金)
<NISA口座開設>2024年4月1日(月)~2024年6月30日(日)
■内容
下記全ての条件達成が必要となる。
(1)期間内にキャンペーンにエントリーし、クイズに正解
(2)期間内にNISA口座申込、または他社で保有しているNISA口座を楽天証券へ変更
(3)期間内にNISA口座開設
(4)期間内に NISA口座で以下の取引条件を満たす
①2024年8月30日までにNISA口座のつみたて投資枠で3,000円以上の約定
②2024年7月31日までにNISA口座の成長投資枠で国内株式2,000円以上の約定
マネックス
証券
【ドコモ提携記念】
マネックスで新NISAスタート
キャンペーン
■キャンペーン期間
2024年4月1日(月) ~2024年6月30日(日)
■内容
所定の期間内にエントリーして以下の①〜③の条件を全て達成すると、
もれなくdポイント4,200ptをプレゼントする。
①dポイントクラブ会員情報登録(2,000pt)
②NISA口座開設を完了(2,000ptゲット)
③ドコモ協業に関するアンケートへの回答で(200ptゲット)
auカブコム
証券
新NISAスタート
ダッシュキャンペーン!
■キャンペーン期間
NISA口座開設申込、エントリー期間:2023年12月16日(土)~2024年5月31日(金)
NISA口座開設完了期間:2023年12月16日(土)〜2024年6月28日(金)
■内容
キャンペーン期間中に下記の①〜④の条件を達成すること。
①キャンペーンエントリー
②au IDの登録
③NISA口座開設
④初めてのNISA口座で、翌々月までに以下の金額で投資信託の買付約定をした人
・1万円以上の投資信託の買付約定:500Pontaポイント
・3万円以上の投資信託の買付約定:2,000Pontaポイント
・5万円以上の投資信託の買付約定:5,000Pontaポイント
松井証券 NISA応援プログラム ■プログラム期間
2024/2/1(木)~
■内容
新規で松井証券総合口座及びNISA口座を開設したお客様で、クイズに正解したお客様全員に松井証券ポイントを2,000ポイントプレゼント
2024年5月8日現在

NISA口座を変更するおすすめのタイミングは?

NISA口座を変更するおすすめのタイミングというものは基本的にはない。強いていうと、10月〜12月の間に変更すると翌年から1年間の期間を最大限に活用して投資できるという利点がある。

今年中に変更するには9月末までに変更手続きを完了させる必要がある。

ただし、今年既にNISAで買い付けをしている場合は今年中の変更はできず、今年の10月以降に変更手続きを行い、最短で翌年の1月からの開始となる。

新NISAの口座変更でよくある質問

ここでは新NISAの口座変更に関する質問をまとめている。口座変更を行う前に、不明点を確認しておこう。

NISA口座の変更手続きの期間はどれくらいかかる?
NISA口座の変更手続きの期間は金融機関ごとに異なるが、基本的に最低でも数週間〜1カ月は必要だ。
具体的には、「金融商品取引業者等変更届出書」を変更前の金融機関へ提出してから、「非課税管理勘定廃止通知書」が届くまでの目安が約1週間、新しい金融機関に「非課税口座開設届出書」および「非課税管理勘定廃止通知書」を提出してから、税務署で審査が完了するまでに約2週間かかる。
税務署の審査だけでなく、金融機関でも確認作業が必要なため、結果的に数週間〜1か月程度かかる。NISA口座の変更はスケジュールに余裕を持っておこう。
非課税管理勘定廃止通知書と非課税口座廃止通知書の違いは?
「非課税管理勘定廃止通知書」は、NISA口座変更前の金融機関で購入した商品を引き続き変更前の金融機関で保有、売却ができるようにするための書類だ。
それに対して「非課税口座廃止通知書」は、変更前の金融機関のNISA口座を廃止した際に発行される通知書だ。
NISA口座を変更したらどうなる?
NISA口座を変更すると元のNISA口座では新たな買い付けができなくなる。ただし、変更前の口座で保有していた商品は非課税保有期間が終了するまで保有し続けることが可能だ。また、途中で売却することもできる。
なお、非課税保有期間終了後は保有していた商品は自動的に課税口座へ移管される。また、課税口座へ移管された場合は、年末時点(非課税期間満了時)の時価を基準として、課税額が計算される。