従来の成果を超える

「結果の次元上昇」とは、従来の成果を超えて、質的にも量的にも飛躍的に高めることを意味しています。

結果の次元上昇がもたらすメリット
● 競争優位性の確立/従来の枠組みを超えた成果は、他社との差別化を生み出す。
● 組織の成長加速/メンバー全体が新しい視点や考え方に触れることで、学びと成長が加速する。
● 意欲の向上/従来以上の成果を目指す挑戦は、個人やチームの士気を高める。

単にいい結果を得る以上の次元上昇を実現するには、既存の枠組みや考え方を超えて、まったく新しい視点や方法を取り入れることが必要です。

結果は、「前提」「考え方」「やり方」の3つの要素の掛け算で決まります。

・結果=「前提×考え方×やり方」

これまでと同じ前提、考え方、やり方を維持したままでは、得られる結果は変わりません。次元上昇を目指すには、これらの要素をひとつずつ再検討することが不可欠です。

チェーンが外れた両手
写真=iStock.com/manopjk
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「思考の自由化」3つのアプローチ

●前提を見直す

「前提」とは、組織や個人が当たり前だと考えている思い込みやルールのことです。たとえば、「この市場ではこれ以上成長できない」という前提があれば、それに基づく行動も限定されたものになります。

しかし、この前提を「まだ手つかずの市場があるかもしれない」と置き換えることで、新たな行動が生まれる可能性があります。

この「前提」についての思考の檻からの脱却は、本稿の目的のひとつです。

●考え方をアップデートする

リーダーの思考が従来のやり方や過去の成功事例にとらわれていると、次元上昇を目指すことは難しくなります。

「これまでこうだったからこうするべきだ」という思考を捨て、ゼロベースで現状を捉え直す姿勢が求められます。

この「考え方のアップデート」のためにもまた、思考の檻からの脱却が不可欠です。

●やり方を進化させる

やり方は、前提や考え方が変わることで自然と進化します。新しいツールや技術を取り入れたり、チームの運営方法を見直したりすることで、創造的な行動が可能になります。

リーダーの思考の自由度を上げることは、前提・考え方・やり方すべてのアップグレードにつながります。

リーダーが「思考の自由」を実践することで、部下もまた自由な発想を持ち、組織全体のパフォーマンスが向上します。組織内に思考の自由が広がれば、そこから次元上昇した大きな成果や革新が生まれるのです。