ユダヤ人国家・イスラエルVS過激派組織ハマス
イスラエルは本当に「悪」なのか
2023年10月、ガザ地区を実効支配するイスラム過激派組織・ハマスによるイスラエルへの越境攻撃により、子どもや妊婦を含む約1200人が殺害され、251人が人質に取られました。これを受け、イスラエルは自衛権を行使してガザ地区へ侵攻。ハマスの掃討作戦を始めました。
パレスチナ自治区ガザの広さは東京23区の5分の3の面積と同じくらい。そこに、220万人以上が閉じ込められているため、「天井のない監獄」と呼ばれています。
ハマスは憲章でイスラエルの抹殺を明記しており、そこに共存も対話も存在しません。イスラエルが支配している地を取り戻し、ユダヤ人の国を地図上から消滅させることが究極的な目標になっています。
中東の専門家でない国際政治学者などは、ハマスの行動を強者に対する弱者の抵抗運動と公然と擁護しました。しかし、ハマス、ヒズボラ、イランなどのユダヤ民族の生存権を認めないイスラム組織・国家が「善」で、全世界を敵に回しても自分たち民族の生存権を守るイスラエル=「悪」という図式はあまりにも浅薄です。今回のハマスのテロとそれに伴うイスラエルの自衛のための戦いは、双方の内在的論理を踏まえて冷静に分析するべきです。

keypoint 民間人を盾にするハマス
イスラエルが必ずしも100%正しいとは限りませんが、少なくともイスラエルは国際法に則り、可能な限り民間人への攻撃を回避して、ハマスの無力化を行っています。それに対して、ハマスは病院や民家に兵士や武器を潜ませ、子どもや女性、病人などのパレスチナの人々を人間の盾にして、イスラエル軍が攻撃できないようにしています。この紛争は人権を守る側と、人権を無視する側の非対称戦なのです。