銀行が儲けるための金融商品
いわゆる金融商品みたいなものを、あれこれ、あれこれとすすめられるのは、要するに、彼ら銀行が儲けたいからです。しかし、こちらは儲けられたくないわけだから、できるだけ相手にしないことがよいと思っています。
2024年の3月には株価が4万円台まで高騰しました。それが瓦解した折には、「急に株が安くなったので、思ったようにベネフィットが出ませんでした」などと言って、元本割れが起こるのです。そのときのために、最初から「元本割れする場合もあります」と書いてあるので、それに関して誰からも文句は言われない。
株価が最高値の4万円超えをしても、結局は、マネーゲームです。株価にしても投資にしても、すべては結果論。「今、4万円になった。せめて2万円のときに買っておけば倍になったな」と思うじゃありませんか。それではしかし、後の祭りです。それではというので、4万円のときに、「2年後には6万円になるかな」と思って買ったら、だいたい暴落します。

少数の莫大な儲けの裏にあるもの
それで、せっかくのお金がみんなパーになるということに……。ですから、そういう悔しい思いをしないためには、はなから手を出さないことです。
「せめてあの時に買っておけば、いま二倍になったのになあ」と、結果から見て思うことはよくあります。それが投資というもので、綿密な調査と相場勘でも持っていれば、そりゃ儲けられる。しかし、少数の人が莫大な儲けを手にするというのは、結局多くの人が損しているということの裏返しだから、そうそう金儲けの話などは転がっていないと思ったほうがよい。
たとえば金地金の相場なんかも、これでもし40年前に100万円分くらい買っておけば、今ごろは200万か300万にでもなったでしょう。しかし、40年前にはそんなこと思いつきもしなかったのだから、まあ後の祭りです。そのころ、たんまりと「お手許金」を持っていて、なおかつ目端のきいた人は、40年後の今時分には、そうとうの儲けを得て、ニコニコしてるでしょう……けれども、それを今から再現しようってわけにはいきません。あくまで結果論であって、遡及性はないのが、こういう話の根幹ですからね。