1日に1個自分の持ち物を手放す「1つ捨てゲーム」

そこで私が考え出したのが、「1つ捨てゲーム」です。楽しそうなミンスゲームですら挫折してしまう方のために「1日にたった1つ必ずものを捨てる」というルールに変えてみました。

何でもいいから、自分の持ち物を毎日1つ手放す。たった1個なんて簡単だわ、と思いますよね。たった1つ簡単に捨てるだけでも、1カ月で30〜31個捨てることになるのです! 十分じゃありませんか。

毎日1個捨てるというルールだから、たとえ何日か忘れてしまっても、加算されるのは1日1つずつなので取り返すことも簡単です。

とにかく私たちは、ハードルを高く設定しないことです。できることをコツコツと。ミンスゲームならぬ、「1つ捨てゲーム」で、いきましょう。

発達障害を持つ人の中には、片付けや整理整頓が極端に苦手な人がいます。子どもの頃の私は、学校の引き出しはぐちゃぐちゃ、部屋もぐちゃぐちゃ。「片付けなさい!」という言葉を何度言われたことかわかりません。今でも整理整頓に関しての悩みはつきず、インスタグラムに出てくるスッキリと片付いたおしゃれな部屋に憧れ続けています。

二つのゴミ袋を手に、ゴミ捨て場に向かう女性
写真=iStock.com/bee32
※写真はイメージです

ゴミ屋敷にしないための3つのポイント

でも、現実的に整理整頓は難しい。かといってゴミ屋敷に住みたいわけではないので、発達障害の私たちにもできる重要なポイントをいくつか紹介します。

完璧を求めようとしない

完璧を求めてしまうと、少しでも乱れてきたら一気にやる気を失ってしまいます。先ほど紹介した「1つ捨てゲーム」を活用し、継続的にものを減らしながら、常に80%の状態を目指しましょう。会社のデスクも同様です。

自分一人で無理なときは人に頼る

ゴミなどが増えてきて自分一人ではもう無理だと判断したときは、人に頼りましょう。私は焼き肉をおごるからとの名目で、何度も友人に助けてもらいながら部屋を片付けたことがあります。自分では、今目の前にあるものが必要なものなのか、必要でないものなのかの判断がつかないときでも、他人の目からはさっと判断してもらうことができます。

床に落ちているものを拾う

当たり前だと思われますが、最も重要なことです。とりあえず、足の踏み場があればいいのです。床のものを拾い上げてください。そして、ひとまとめにしましょう。きっちりしなくても構いません。きっと、ゴミも落ちているはずです。拾って捨てましょう。

ただ、たとえ床のものを拾うだけのことでさえも、できない日があります。それでも、そんな自分を責めてはいけません。責めれば責めるほど、どんどん落ち込んでしまいます。

整理収納アドバイザー2級の資格を取ったのに、整理整頓することができなかった私が見つけた、日本で一番意識の低い片付け方法をご紹介しました。