※本稿は、弘兼憲史著『迷わない生き方』(プレジデント社)の一部を再編集したものです。
「忙しい」を言い訳にしない
あなたは、何か「やってみたい」とか、どこかへ「行ってみたい」という衝動に駆られたら、それを実行しますか?
「忙しいからな」「そんな時間はないよな」「やっぱり今は無理だな」とすぐにあきらめてしまいますか?
もしあきらめてしまう傾向があるなら、一度立ち止まって考えてみましょう。
たとえば、仕事がめちゃくちゃ忙しいと感じている時期に、ひどい風邪をひいて2~3日会社を休んだとします。どうなるでしょうか?
とてつもなく仕事を混乱させてしまい、風邪が治ってからは徹夜が続き、休日も返上して出勤となるでしょうか?
まず、そんなことにはならないでしょう。
無意識のうちに“忙しさ”を求めている人々
もちろん、忙しい思いはするでしょうが、休んだ分のしわ寄せが、休んだ分のそのままの時間で襲いかかってくる、なんてことはありません。
そこが、会社のいいところです。
つまり、あなたの思う「忙しさ」の何割かは、乱暴な言い方をすれば「どうにでもなる」「どうにかできる」ということになります。
「忙しい」というのは、サラリーマンにとって実は「快感」だったりします。忙しそうにしているサラリーマンは、「有能」で「充実」しているように見えるからです。
一方、いかにも暇そうなサラリーマンを見ると、「出世できなそうだな」「不景気なんだろうな」「ああはなりたくないな」などと思い、仕事がない状態なんて「不幸」だ、考えただけでも「恐ろしい」と感じてしまう。
無意識のうちに“忙しさ”を求めている人が少なくないのです。