やるべきことを書き出して“見える化”する

忙しさで頭をいっぱいにしないためにやれることは、ほかにもあります。順不同でかまわないので、やることをとにかく書き出しましょう。

そして、いったん深呼吸してから、ひとつずつ見つめて優先順位をつけます。ほうっておけるものは、ほうっておいてOK。できなかったことは仕方ないと割り切って、順番にひとつずつ片付けていってください。

頭の中であれもこれもと考えすぎると、混乱して結局何もかも中途半端になることがあります。不安神経症やパニック障害の症状は、焦りや混乱をきっかけに起こることが多いため、たくさんのことを同時に考えるのは避けたいものです。

やみくもに取り組み始める前に、やるべきことを紙などに書き出しましょう。頭の中でなく、目で“見える化”することで、優先順位が明確になったり、やらなくていいことがあぶり出されます。客観的な視点が持てて、無駄な思考を減らせます。

自分が苦手なことは、極力やらないのも得策です。逃げではなく、とても賢明な判断です。苦手なことは任せたり、代わりを探したりしましょう。苦手なことに取り組むよりも、得意なことに励めば、心身は疲れにくいものです。

「やること」と書かれた壁に貼られた紙に書き込む人と「ボクのご飯は忘れないで」と話しかける猫のイラスト
前田祐樹『ひとりでできる心ほぐし』(マイナビ出版)よりイラスト

忙しくても朝食はとるべし

忙しさやお腹がすかないことを理由に朝食を抜く人がいますが、自律神経を整えるために“朝食はとる”のが正解。朝食をとると胃腸が刺激されて、睡眠中に優位になっている副交感神経から交感神経への切り替えが促されます。そして、日々ズレが生じる体内時計をリセットできるのです。朝食をとると、昼食の食べすぎを防げるメリットもあります。

血糖値の乱高下は自律神経にもよくないので、注意しましょう。

私の朝食は、ご飯に納豆、みそ汁が定番です。ご飯は一日を元気に過ごすエネルギー源になり、納豆やみそなどの発酵食品は腸内環境を整えてくれる、優秀なたんぱく源です。普段、朝食をとる習慣のない人も、みそ汁なら食べやすいでしょう。体が温まって、その後の活動をスムーズに始めやすくなります。