弁当のあり方を揺るがす子どもからの要望
――栄養と並行して、あるいはそれ以上に「おいしく食べられるか」に配慮するのですね。
【成田さん】もうひとつ、別のおすすめもあります。実は以前、子どもに「『ご飯があっておかずがある』という弁当のあり方に飽きた」と言われまして……。
――まあ気持ちがわからなくもないですが、“弁当”の根本を揺るがす問いかけです(笑)。しかし子どもたちに共通するひそやかな思いではあるかもしれません。
【成田さん】「手作りが欲しいというわけでもない」というので、「じゃあなんなの?」と聞くと、「ご飯が必須になっているけど、それ以外の選択肢はないのか」と。そこで考えたのが、うどん弁当です。電子レンジで解凍する冷凍うどんでもいいんですけど、茹でる方がおすすめです。水にさらして表面の粘り気を取り、余裕があれば、油をちょっと入れて混ぜれば麺同士がくっつきません。
で、それをタッパーに入れて、だし・めんつゆをボトルやプラスチック容器に入れて、あとは残り物の野菜や揚げ玉、ネギを刻んで、ゆで卵ができるならゆで卵を入れてあげて……。
――結構ゴージャスですね!
週に4日冷凍食品メイン+週1でカレーかうどん
【成田さん】もしその手間がかけられないというのなら、具を冷凍食品にしてもいいと思います。豚のスライスをしゃぶしゃぶ風にして添えたり、鰹節をかけてあげたりと。そんな感じでうどんにしてあげると。
それと、手間をかけずにゴージャスにというアイデアですが、スープジャーにレトルトカレーを温めたものを入れておいて、「カレーを食え」と(笑)。ミニトマトを何個か別のタッパーに入れておいてあげる。
――それは子どももワクワクしますね。
【成田さん】だからたとえば週に4回冷凍食品メインのお弁当で、週に1回そういうカレーが入ってくるというのは、いいんじゃないですかね。
――週に4回冷凍のときは、100%冷凍でオッケーですか?
【成田さん】オッケーなんですけど、うどんやカレーを織り交ぜることで、子どもの飽きを回避しやすくなるかもしれません。